「なんばん」と「なんば」の違いは主とする関節の違いなのかもしれない(転載です)
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こんにちはユウキです。「踏み込むときに床をパンチすると起きること【答:つま先が正面に向く】」ときに書ききれなかったことを記事にします。

怠け者ブロガー
股関節と同側の肩関節を同調させて歩くナンバ的な歩き方には2種類ある。その違いは主として使う関節にあるのではないか?
まずはツイートをご覧ください
ナンバ的な歩き方には2通りの方法があって、その違いは
✅主となる関節の違い
であると思う。多くの人は「どちらも同じ」と思うかもですが、そうじゃなくて、実際は、「主となる関節がその動きの違いになっている」が正解です。「どちらが主となるか」だけであって、同時にふたつの融合でもある。
— ユウキ×身体の使い方工作室 (@yukitakeblog) March 13, 2026
・主となる関節の違い
であると思う。多くの人は「どちらも同じ」と思うかもですが、そうじゃなくて、実際は、「主となる関節がその動きの違いになっている」が正解です。「どちらが主となるか」だけであって、同時にふたつの融合でもある。
■「なんばん」と「なんば」の違いは主とする関節の違いなのかもしれない
「基本練習では、右足が出たときに右半身が出ることを、なんばんと呼び、右足、右手が出たときを、なんばと呼んでいる」とある[1]。
[1]甲野善紀・田中聡(平成十九年)『身体から革命を起こす』新潮社,pp.162-163.
と言います。これは「ナンバ」という言葉のきっかけになったと言われていますが、そのための議論の場ではないので本記事では書きません。
そこで、どうしても使うときは、「踏み込むときに床をパンチすると起きること【答:つま先が正面に向く】」で書いたとおり、片山洋次郎氏が著わした『変動を生きのびる整体』のp52にある「ナンバ的」という言葉を借りて以後「ナンバ」は「ナンバ的」と書きます[2]。
この「なんばん」と「なんば」の違いは
主として使う関節の違い
であると思います。
まず「なんばん」から書いていきます。
■「なんばん」で使う関節【胸鎖関節と仙腸関節】
「右足が出たときに右半身が出ることを、なんばん」と呼ぶことは上記のとおりなのですが、その前にどうすればこの「なんばんの動き」ができるようになるのかというと、
- 脚を上げる:ひじの内側の出っ張りを使って小指の付け根を巻き取るようにすくい上げる→親指の付け根を始点に小指の付け根と位置を位置を入れ替えるように巻き取る
- 脚を下ろす:ひじの内側の出っ張りを始点に親指の付け根を先端に向けて反らすように伸ばしてかぶせ込む→小指の付け根を始点に親指の付け根と地を入れ替えるように伸ばして反らすようにする
ことで、かぶせ込む側のひざと股関節を同時に前に出して、さらに手も同時に前に出すことで半身を前に出すことができます。
この動きは首の下にある鎖骨と胸骨のつなぎ目である胸鎖関節と骨盤の真ん中、お尻の割れ目の上にある硬い部分の仙骨と横の出っ張りである腸骨とのつなぎ目である仙腸関節によって、腸骨と同側の肩甲骨の動きを同調させて回すことで、体幹を持ち上げるように大きく回旋します。
この手の動きのひるがえりの動きを使って半身を入れ替える動き[1]を、『動く骨 手眼足編』を著した栢野忠夫氏は「釣り合い歩行2」と記しています[2]。
ちなみになんですが、床に座って脚を伸ばした状態で、「釣り合い歩行2」の要領で、骨盤だけで歩く「お尻歩き」をすると前に進み[3]、和式トイレで用を足すようにヤンキー座りの要領で深くしゃがんだ状態から骨盤の回旋運動を使って立て膝をつこうとすると、体幹を上に持ち上げながら大きく回転します。
■「なんば」で使う関節【肩関節と股関節】
「右足、右手が出たときを、なんばと呼ぶ」ことは上記のとおりなのですが、「なんばん」と同じようにどうすればできるようになるのかを書きます。それは、
- 脚を上げる:小指の付け根を巻き取るようにすくい上げる→小指の付け根を主体に親指の付け根と位置を入れ替える動きで巻き取る
- 脚を下ろす:親指の付け根を先端に向けて反らすように伸ばしてかぶせ込む→親指の付け根を主体に小指の付け根と位置を入れ替える動きで伸ばして反らすようにする
この動きは肩先の下にある肩関節についている二の腕の骨の上腕骨の動きと鼠径部ラインの真ん中の奥にある股関節の動きを同調させることで、小さく体幹を沈めるように回旋します。
この狭い範囲での体幹のひるがえりで回旋させようとする動き[1]、を同じく『動く骨 手眼足編』を著した栢野忠夫氏は「釣り合い歩行1」と記しています[2]。
ちなみに同じように「お尻歩き」を「釣り合い歩行1」で行うと後ろに下がってバックします[3]。また同じようにヤンキー座りで深くしゃがんだ状態から股関節による回旋、ひざをつけようとする側の股関節を内に倒す(内旋する)動きを使って、立てているひざのほうに頭を振ることでひざをつけにいく[4]と体幹は回旋するものの、浮き上がらずに沈む動きで小さく回転します。
なおこの「位置を入れ替える動き」は手の動きだけではなく、
- 股関節→「大腿骨頭―大転子」[5]
- 肩関節→「上腕骨頭―大結節」[6]
で起きることで、手の「かぶせ込み」と「すくい上げ」による3軸の運動
- 左右軸→クランクのように回す運動
- 前後軸→体幹を翻す運動
- 上下軸→∞を描く運動
で動くのです[7]。
ちなみにこれは「釣り合い歩行2」でも同じことが言えて、
- 胸鎖関節→「胸鎖関節―肩鎖関節」[8]
- 仙腸関節→「仙腸関節―寛骨(腸骨+恥骨+坐骨)」[9]
で、仙腸関節は1mmというわずかな可動域ながら入れ替える動きになります。
■実は2つの動作の融合
上記で書いた「お尻歩き」をすると
- 「釣り合い歩行1」:股関節・肩関節が主体→後ろに進む
- 「釣り合い歩行2」:仙腸関節・胸鎖関節が主体→前に進む
となります。
とはいえ、それにもかかわらず、前に進むことができる理由は、まず骨盤をどちらかの方向に、横に倒すとわかりやすいかと思います。
骨盤を横に倒すと、同時に倒したほうにある側の脚を寄せることになり、その脚を寄せるために動く内転筋群が持つ脚を上げるはたらきによって、股関節で脚を上げながら腸骨が前傾します。
この左右の重心移動を使って、バランスを取るために腸骨の前傾と同時に股関節で足を上げるという動きを促すのです。ここまでは股関節と肩関節を中心に動く「釣り合い歩行1」と言えます。
実はこのとき腸骨は下にもかたむいています。ということは、反対側の腸骨は
足はかかとを上げて蹴ることなく持ち上げる
ことを意味してもいます。
重心を横にかたむけ、そのバランスを取るために骨盤のほかに同側のあばら骨を上下に開くこととあわさることで、体を横に曲げる(側屈)動きで
わき腹筋
- 内腹斜筋[1]
- 外腹斜筋[2]
と
お尻、
- 大殿筋[3]
- 中殿筋[4]
- 小殿筋[5]
骨盤の横の前側
- 大腿筋膜張筋[6]
によって脚を外に出す(外転)のはたらきで足を蹴ることなく持ち上げることができるのです。
これを骨盤の回旋を使って、ついている足のほうの腸骨を外回し(外旋)にすることで後ろに下げることで、上がっているほうの脚を骨盤から半身ごと内回し(内旋)にする動きで前に出すことができます。これは股関節と同時にひざを前に出す「釣り合い歩行2」と言えます。
つまり、ナンバ的な歩き方は
- 「なんばん」→「釣り合い歩行2」
- 「なんば」→「釣り合い歩行1」
とした場合、ふたつの歩き方の融合であるということができ、それは手の動き、始点とする付け根の位置を同時にかつ連続して変えることで、「釣り合い歩行」の「1」と「2」、「なんばん」と「なんば」を同時に、交互に、連続するから前に進むことができるのです。
後退する場合は腸骨を後ろに傾けるだけでできます。
本記事でこの歩き方を「ナンバ」ではなく「ナンバ的」としている理由は、「なんば」であると同時に「なんば」ではないからです。
ちなみにお尻の割れ目の上にある仙骨を3mmほど持ち上げるだけで、仙骨の前傾を主体にした「近代歩き」にすることができます。さらにそのうえで仙腸関節による骨盤の動きを主体にした「釣り合い歩行2」にするとモデルウォークにすることもできます。
■まとめ
- 「なんばん」と「なんば」の違い→主とする関節の違い
- 「なんばん」で使う関節→胸鎖関節と仙腸関節
- 「なんば」で使う関節→肩関節と股関節
- 「ナンバ的」な歩き方→「なんばん」と「なんば」、「釣り合い歩行」の「1」と「2」の融合
おわり
■出典と参考資料
「なんばん」と「なんば」の違いは主とする関節の違いなのかもしれない
[1]甲野善紀・田中聡(平成十九年)『身体から革命を起こす』新潮社,pp.162-163.
[2]片山洋次郎(2025)『変動を生きのびる整体 気候、環境の変化を越えて』筑摩書房,p.52.
「なんばん」で使う関節【胸鎖関節と仙腸関節】
[1]剣道日本チャンネル kendo nippon,@kendonippon7585.(2024年6月23日).『骨格連動の素振りについて【後編】指導/栢野忠夫(モーションコーディネーター)』 [動画].YouTube.13:37~16:42.
https://www.youtube.com/watch?v=ccmXsZZ-pTo (参照日: 2026年3月13日).
[2]栢野忠夫(2016)『動く骨 手眼足編』ベースボールマガジン社,pp.199-200.
[3]剣道日本チャンネル kendo nippon,@kendonippon7585.(2024年6月23日).『骨格連動の素振りについて【後編】指導/栢野忠夫(モーションコーディネーター)』 [動画].YouTube.14:40~15:30.
https://www.youtube.com/watch?v=ccmXsZZ-pTo (参照日: 2026年3月13日).
「なんば」で使う関節【肩関節と股関節】
[1]剣道日本チャンネル kendo nippon,@kendonippon7585.(2024年6月23日).『骨格連動の素振りについて【後編】指導/栢野忠夫(モーションコーディネーター)』 [動画].YouTube.13:37~16:42.
https://www.youtube.com/watch?v=ccmXsZZ-pTo (参照日: 2026年3月13日).
[2]栢野忠夫(2016)『動く骨 手眼足編』ベースボールマガジン社,pp.199-200.
[3]剣道日本チャンネル kendo nippon,@kendonippon7585.(2024年6月23日).『骨格連動の素振りについて【後編】指導/栢野忠夫(モーションコーディネーター)』 [動画].YouTube.14:40~15:30.
https://www.youtube.com/watch?v=ccmXsZZ-pTo (参照日: 2026年3月13日).
[4]岡田慎一郎の古武術介護と身体の使い方研究室,@okadakobujutsu.(2021年2月5日).『精神科医・名越康文先生とコラボさせていただきました!(冷えた心と身体を温める「身体の使い方」(後編)』 [動画].YouTube.4:51~7:15.
https://www.youtube.com/watch?v=SC87c3ZgMd4 (参照日: 2026年3月13日).
[5]荒川裕志著・石井直方監修(2012)『プロが教える 骨と関節のしくみ・はたらきパーフェクト事典』ナツメ社,pp.116-117.
[6]荒川裕志著・石井直方監修(2012)『プロが教える 骨と関節のしくみ・はたらきパーフェクト事典』ナツメ社,pp.36-37.
[7]栢野忠夫(2016)『動く骨 手眼足編』ベースボールマガジン社,p.200.
[8]荒川裕志著・石井直方監修(2012)『プロが教える 骨と関節のしくみ・はたらきパーフェクト事典』ナツメ社,pp.49-50.
[9]荒川裕志著・石井直方監修(2012)『プロが教える 骨と関節のしくみ・はたらきパーフェクト事典』ナツメ社,pp.85-87.
実は2つの動作の融合
[1]荒川裕志著・石井直方監修(2012)『プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典』ナツメ社,
pp.188-189.
[2]荒川裕志著・石井直方監修(2012)『プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典』ナツメ社,
pp.186-187.
[3]荒川裕志著・石井直方監修(2012)『プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典』ナツメ社,
pp.112-113.
[4]荒川裕志著・石井直方監修(2012)『プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典』ナツメ社,
pp.114-115.
[5]荒川裕志著・石井直方監修(2012)『プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典』ナツメ社,
pp.116-117.
[6]荒川裕志著・石井直方監修(2012)『プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典』ナツメ社,p.117.
その他
Zou Koz,@KozZou.(2016年12月29日).『大腿骨トレ 解説1』 [動画].YouTube.
https://www.youtube.com/watch?v=RfeyM8GuNFM (参照日: 2026年3月13日).
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「自転車で曲がるときはカーブと反対の足を踏ん張る」とありますが、多分これは、・曲がるほうの脚の側のあばらを上下に開く・その足のつま先が外に開きやすいようにするためだと思う。踏ん張る足のつま先を閉じることが重心移動と同時に回転を飛ばす力にする。