Written by Yuki Takemori

仙骨を後ろにすくい上げると自転車をスイスイこげる件【疲れる原因は猫背です】

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自転車を漕ぐとペダルが重たくなってすぐに疲れるのだけどどうしたらいいでしょうか。予備の電池を買うどころか電動自転車自体を買うお金もない。さりとて家事と仕事は毎日くる。疲れる原因と毎日でも無理なくできる方法を知りたいです。

こういった疑問に答えます。

まずはこちらのツイートをご覧ください。

自転車を漕ぐときは
・仙骨を後ろにすくい上げる
と自動的に足が動くようになります。
多くの人は「背中曲げる→踏ん張る→足疲れる」ですが、そうではなく、「背中反らす→前傾する→足上がる」が疲れない漕ぎ方です。すくい上げた仙骨が背中を反らし、前傾した骨盤が足を体に引き寄せる。

日常動作をラクに改善する方法を紹介しています。参考になれば「いいね」よろです。

では解説します。

仙骨を後ろにすくい上げると自転車をスイスイこげる件

11月17日の土曜日、用事でイオンモールに自転車で行ったときに得た気づきです。以前に書いた「坐骨を後ろに引くとご飯をこぼさずに食べられる」という記事を「自転車を乗ることに応用できないか」と思いつき、実践したことが本記事を書くきっかけになりました。

結果としては、「坐骨を後ろに引くよりも、仙骨を後ろにすくい上げるほうがいい」という結論になりました。

やり方

  • 1.自転車に乗る
  • 2.仙骨を後ろにすくい上げる
  • 3.その状態をキープしながらペダルを漕ぐ

コツ【2つある】

  • その①:仙骨に沿ってすくい上げる
  • その②:1cmだけで十分

その①:仙骨に沿ってすくい上げる

仙骨は横から見ると、

  • 前に突き出ている部分
  • 後ろに突き出ている部分

の2つの要素が連続しています。

このうちの前に突き出ているカーブに沿って、後ろにすくい上げると、腰骨の出っ張りである腸骨と、お尻の下のグリグリの坐骨がお互いに前後の位置を入れ替えるように骨盤が前に倒れます。すると、足は、膝の上下ではなく、股関節を主体的に動かすことになるので、太ももだけに負担をかけるのではなく、お腹や背中の動きを使った全身の運動で漕ぐことができるのです。

その②:1cmだけで十分

仙骨を後ろにすくい上げると、上記の理屈で骨盤が前に倒れるのですが、実は1cmだけで大丈夫です。というのも、仙骨から離れた位置にある坐骨と腸骨のおかげで大きく動くことができるからです。

応用例【3つある】

その①:食事

食事をこぼさずに食べたいときにいい方法は体を前に傾けることなのですが、多くの人は背中を丸くしたまま前に体を出すのでこぼします。

もともと背中を丸めると同時にお腹を曲げているので、テーブルと体の距離は開いた状態のままです。なので多くの人は口に入れる前にこぼしてしまうのですが、仙骨を後ろにすくい上げるだけで、股関節から体が倒れることで、テーブルと体を近づけることができます。

その②:スポーツ

スポーツで求められるのは断然「足の速さ」ですよね。個人差やそれまでの経過の差はあっても、実は差がない領域があります。それは、「走るとは前に倒れ続けること」、歩くときも同じ。

前に倒れるとは言っても前項の食事のときと同じく、お腹を曲げて、背中を丸めていてはいけません。なぜならそれは、ブレーキをかけている状態と同じだからです。

そこで、仙骨を後ろにすくい上げましょう。前に傾いた胴体を倒れないように支えるために脚が前に出ることで、地面に足をたたきつけることで、かかとを上げて蹴ることによる上方向への動きのロスやアキレス腱を切るというケガを防ぐことができます。

ちなみに止まるときは逆に仙骨を前にすくい上げることでできます。

その③:ダンス

したことはないのですが、ダンスでは片足で立つことが多く、足を上げた瞬間にバランスを崩して転倒することでケガをする人が多いと聞きます。

その理由は、体の硬さもあるのですが、それ以上に「体を支えるときは内ももとわき腹の出番なのに、それを活かせていない」ことが多いようです。

例えば、バレエで足を横に出して上げる動きがあるのですが、そのときに「出した足のほうに仙骨をすくい上げる」ことをしてみてください。支えている足に体重が偏るかもですが、わき腹が中心に寄ることで骨盤のブレをなくしながら、同時に軸足も内側によることで内転筋も支えるためにはたらくことができるのです。

仙骨と腸骨の関係は下記で簡単に、関連記事で詳しく紹介します。

仙骨をすくい上げると疲れなくなる理由

その①:姿勢が伸びる

仙骨を後ろにすくい上げると関節の連動で姿勢が伸びます。姿勢が伸びることで、背中を丸めることで後ろに下がることがなくなるので、ブレーキが解除されます。

ということは、ブレーキをかけながらアクセルを踏むことがなくなるので、労力が減って疲れなくなるのです。

その②:骨盤から脚が上がる

両脚の内ももを寄せると骨盤が前に傾きます。この理由は、「内転筋には脚を上げるはたらきもある」ためです。さらに腹筋がはたらくことで骨盤は後ろに倒れようともします。そのことによって、

  • 上体を立てる:骨盤の前傾→脚を下ろす
  • 上体を倒す:骨盤の後傾→脚を上げる

ことを交互に繰り返すことで、膝を中心に動かして前ももだけが上下するのではなく、背中と腹筋が脚を骨盤から全体を曲げ伸ばしすることで、みぞおちからペダルを漕ぐことができるのです。

骨を後ろにすくい上げることで姿勢が伸びるワケ

関節が小さく使われるから

背骨を立てるためには2つの関節を小さく回転させる必要があります。それは、

  • その①:背骨と骨盤のつなぎ目→仙骨を後ろにすくい上げる
  • その②:頭と首のつなぎ目→耳の後ろを引き上げる

その①:腰仙関節

仙骨をすくい上げることで、背中の下にある背骨、腰椎と骨盤の真ん中にある仙骨のつなぎ目を小さく回すことができます。すると坐骨と腸骨で大きく骨盤を回すこととは違って、腰仙関節の位置を前後にずらすことがありません。

すると、骨盤の前傾にしたがって、胸の真ん中にある胸骨が前に出ると同時に上に引き上がります。すると、鎖骨が左右に広がりながら下に下がります。その先にある肩甲骨は左右の広がりに対して背中に寄ります。これがいわゆる「肩が落ちた」状態であり、背中が反った状態になります。

その②:環椎後頭関節

とはいえこれでは背骨を押しつぶした状態であり、負担が偏ってかかっているという点では猫背と変わりません。そこで「耳の後ろを引き上げる」のです。これで腰仙関節のときと同じく、環椎後頭関節を前にずらすことなく小さく回転するので、背中を反らす動きとうなじが引き上がる動きが引っ張りあうことで、押しつぶしから背骨を解放し、背骨を立てることができるのです。

ちなみに、

胸骨を引き上げると、同時にあばらも持ち上がるので、そこについているわき腹の部分の腹筋も持ち上げられることで、その先にある骨盤の部分も腹筋運動のように持ち上げられて、後ろに傾きます。

するとうなじと背中の引っ張り合いと同じように坐骨の前傾と腸骨の後傾が引っ張り合うことで、こちらも同じく背骨を立てることができるのです。

まとめ

仙骨を後ろにすくい上げると自転車をスイスイこげる件

応用例【3つ】

  • 1.食事
  • 2.スポーツ
  • 3.ダンス

仙骨をすくい上げると疲れなくなる理由

  • 1.姿勢が伸びる
  • 2.骨盤から足が上がる

仙骨を後ろにすくい上げることで姿勢が伸びるワケ

関節が小さく回転するから

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