Written by Yuki Takemori

体側に沿って「8の字」を描くと急激なターンも簡単になる

ライフ 向きの変え方

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体の向きを変えるときに腰をねじることで痛めていると思います。腰をかばって向きと変えようとすると、今度はひざをねじるので、それが原因で膝を痛めることになります。実は手の使い方を変えるだけで解決するのでその方法を学びましょう。

まずはこちらのツイートをご覧ください。

体側に沿って手の平をかぶせると踏みしめずに方向転換ができますね。
多くの人は「腰ねじる→わき痛い」となりますが、そうではなく「かぶせる→足上げる→向きが変わる」が正解です。
手の動きがつま先を踵と入れ替える動作に変え、肩の連動が股関節動きを主体的にする。

体側に沿って「8の字」を描くと急激なターンも簡単になる

体側に沿って「8の字」を描くと向きが変わる理由

手を体側に沿って、

  • かぶせるように下げることでひじが前に出る
  • すくい上げるように上げることでひじが後ろに下がる

からです。

たしかに手の動きと同調することで足が、股関節が動くのですが、向きを変えるときは位置も同時に変えなければいけません。なので、ひじを出すことによって、引かれるように体重が移動する体の性質を使うことで、ひじからだけではなく、腰先やつま先からも体の向きを変えやすくなります。

さらに、この方法は動くときにつま先が少し開くのですが、その開き方も変化します。多くの人はかかとに体重をかけてつま先を開くので膝をねじって痛めるのですが、そうではなく、この方法だと、かかとの出し入れによってつま先を開くので、つま先と股関節が同時に開くので、膝をねじりません。

さらに、この方法だと、つま先、かかとと重心が移動するので足裏に乗っている体重が分散するので動きやすくもなります。

パターン【2つある】

向きを変えるときは大体2つです。

  • その①:180度回る場合
  • その②:90度回る場合

今回は右に回る場合で説明します。

その①:180度右に回る場合

  • 1.あなたが楽な姿勢で立つ
  • 2.左手を体側に沿って親指からかぶせるように下げながら、かかとからつま先を内側に向ける
  • 3.同時に右手は小指からすくい上げるように上げることでひじ肩が後ろに回りながら、かかとを前に出してつま先を開く
  • 4.右足が前に出て、両足のつま先が開いた状態で振り返っている

左手を下げたときに椅子に座るような動きで腰が回ります。腰が後ろに下がることで左足に体重がかかるので右足が動かしやすくなることで、かかとを出してつま先を開きやすくなります。そこに右手のすくい上げによるひじと肩の後ろ向きの回転と、前に傾いた頭の回転が合わさってスムーズに半回転できるのです。

その②:90度右に回る場合

  • 1.あなたが楽な姿勢で立つ
  • 2.右手をすくい上げるとひじと肩が後ろに回るので、それに合わせて右足のつま先をかかとを前に出すことで90度開く
  • 3.それについていくように左足のつま先は、左手をかぶせるように下げる動きに合わせて踵から内側に向く
  • 4.向きが変わっているので、後ろにきた左足を回収する

右手をすくい上げる動きに合わせて、みぞおちが前に傾き右足に乗ります。すると左足に体重がかからなくなるので上げやすくなります。そこで左手をかぶせる動きに合わせて左足はねじることなくつま先が内側に向くので、簡単に真横を向くことができるのです。

左に回るときはこの逆。

具体例【盗塁】

これが一番活躍する場面は盗塁だと思います。野球をしたことがないので深掘りはしませんが、うまい人は、多分、

胸骨に重心を乗せることで、向きを変えた直後に後ろにくる足を上げやすくすることで、素早く動いているのだと思います。

実際に90度向きを変えてから動くときは、胸骨が引き上がるように重心が乗ることで膝の位置とみぞおちの位置が一緒になります。すると体の前を制御することで背中を使いやすくするので、肩甲骨の出し入れが簡単になります。

体の向きが変わる瞬間に、ひじにリードされるように左の肩甲骨を引き出すと、左足はつま先が内に向くことと同時に右足を追い越すように前に出ているので、一歩早く二塁に行くことができるのでしょう。

とはいえ、「走り出した瞬間にピッチャーに気づかれて一塁に戻らなくてはいけないときはどうするのか」ともしや思うかもです。

そのとき、左足が前にきていた場合は

  • 1.右足を手をすくい上げる動きに合わせて180度つま先を外に向ける
  • 2.同時に外に向けたつま先に向けて回転するように頭が右ひざに向いて倒れる
  • 3.左足は体重がかからなくなることで地面から離れる
  • 4.その瞬間に左手をかぶせる動きに合わせてつま先を180度内側に向ける
  • 5.左右の足の位置を入れ替わるので足がもつれることなくターンできる

体を左右半分に分けて、右半身で90度、左半身で90度と分担することで体を傷めずにターンをすることができると思います。

あと左足は左手をすくい上げるだけで蹴ることなく上がるので問題なしです。

股関節を主体に向きを変える目的

足を踏みしめなくするためです。「踏みしめる」とは足裏のある一か所だけに体重をかけた状態のことであり、身動きがとりにくくなるだけでなく、膝をねじることによって起きる

  • ひざのズレ
  • 変形

ケガ

  • 膝を内側にねじる
  • 靭帯の断裂
  • 半月板の損傷

を防ぐことにつながります。

使用例【3つある】

その①:シャトルランのターン

参考:ansony jack

体力測定のシャトルランでいちばん疲れるポイントは「振り返る瞬間」ですね。高校生のときの私はまさに膝をねじる動きに加えて、ジャンプするように向きを変えていました。シャトル欄が苦手、または嫌いだったという人はこのようなクセがあるのかもしれません。

そこで今回の方法を使うとラクに素早くできます。盗塁の所で紹介した、まず後ろの足を手のすくい上げる動きに合わせてつま先を開き、体がかたむきながら回転する動きを使いながら前にある足のつま先を同側の手をかぶせながら内側に向けることでターンすると振り返る動作が簡単になります。

その②:自転車でカーブを曲がる

参考:自転車に乗れるようになる教室

日本で自転車に乗ると不可避であることがカーブを曲がることであります。住宅地の路地でなくても狭い道で曲がらなければいけないことが大半です。それに、郵便配達のバイクのように曲がるときに足をつけると簡単に曲がることができる上に、人身事故にもつながるので使う機会はありません。

足をつけるためにスピードを落とすをかえって危ないときはどうしたらいいのか、というときに本記事を使います。具体的にはハンドルを持った状態で「8の字」を描けばいいのです。

例えば、右に曲がるのなら右手の小指でハンドルを巻き取るように握ると、すくい上げたときと同じようにひじと肩が後ろに回ります。後ろに回ると同時に下に下がるので、結果として体は右に傾きます。まとめると、

  • 下に下がる→車体がかたむく
  • 後ろに引く→ハンドルが回る

ことを組み合わせるだけで曲がることができるのです。

または、

参考:まさ / 高倉正善

その③:草取りの動き

参考:岡田慎一郎の古武術介護と身体の使い方研究室

別名「古武術式膝行」とも言います。

簡単に説明すると、「しゃがんだ状態で歩く」のですが、多くの人はひざを上下に動かして前に進もうとしますが、そうではなく、「肩と骨盤の向きを同調させることで、股関節を中心に動かして進む」ことです。

  • すくい上げる→頭を膝に向けて傾ける
  • かぶせる→お尻を椅子に座るように下げる

ことで立てている膝のほうに体を倒したときに、ついている膝に体重がかかりにくくなります。このことによって、ついている膝を立てるときに、手の動きに合わせて太ももの骨をすくい上げるようように上げることができます。

手をすくい上げるときは足の外側で動かすことがコツです。体を膝に倒しやすくなるだけでなく、床につきにいったひざをぶつけたり、すじを引っ張り痛めることを防ぐことができます。

まとめ

  • ひざをねじらずにターンをしたい:体側で交互に手で「8の字」を描く→股関節を中心に回る

肩を骨盤の向きを同調させることで右半身と左半身に分けて回ることで膝や足首のねじりがなくなります。

関連記事

とはいえ、思うように最初は手足が動かないと思うので以下で紹介する記事を読みながらまったりお試しください。

手の動き

足の動き

» つま先とかかとの入れ替えが股関節の動きを主体的にして途切れない全身の連動になる

参考資料

作成した画像は以下の資料を参考につくりました。