Written by Yuki Takemori

「ヘソで空を見上げる」ことが丹田になり、何となくでも人生をご機嫌にする

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こんにちはユウキです。今回のテーマです。

  • 「ヘソで空を見上げる」ことが丹田になり、何となくでも人生をご機嫌にする

まずはTwitterをご覧ください。

姿勢は「骨盤を後ろにかたむけたまま反らす」と簡単に良くなります。多くの人は胸を張って背を伸ばしますが、そうじゃなくて、実は
・へそ下に力が入った状態で骨盤を立てる
ことが正解です。骨盤の主体性が背筋と腹筋の両方に力を入れて、伸びた仙骨が本当の「バランス」になる。

日常生活の動作を「翻訳」するお仕事です。参考になったら「いいね!」よろです。

では解説します。

はじめに:仙骨を引き上げることの欠点

参考:續池均(kintsuzuike)@MTR Method Lab®︎

骨盤の前傾は、その前に向かって回転することで、

  • 仙骨
  • 胸骨
  • 乳様突起

を連動して引き上げることで体が8の字を描き、「全自動」で姿勢の良い状態になり続けてくれるだけでなく、精神的な安定感や強さも私たちにくれます。

実際に骨盤から始まる体の前向きは心の前向きになり、例えば、

「ズケズケ」前に進める

ようにしたいときは仙骨を引き上げることで、骨盤が前に傾き続けて倒れないようにするために自然に脚が前に出るこの勢いを使うことで、体を前に進むしかない状態に変え、「前に進まないとヤバい」と体に思わせることで「ズケズケと」前に進むことができるのである。

欠点【お腹の力が抜ける】

とはいえ仙骨の引き上げには欠点がある。それは、「ハイパーロードシス」といって、骨盤の上にある腰骨を前にカーブしすぎた状態になることである。

曲げすぎによる腰の痛みの診察や治療は整形外科を優先するとして、何が欠点となるのかというと、

腹筋が使いづらくなる

のである。

骨盤が前傾すると、あばらと骨盤の前の縁が開くので腹筋が伸びる。すると前のシックスパックこと腹直筋だけではなく、わきを支える外腹斜筋と内腹斜筋、息を吐く主力筋である腹横筋にまで力が入らなくなる。これがいわゆる

  • 胆力がない
  • お腹に力がない

という状態のことをいうのである。実際に警察や自衛隊、海上保安庁などの入庁式で宣誓する人を見ると、「気をつけ」て背筋を伸ばしていてもかすれた声でが鳴りたててしんどそうに見える。

骨盤の「主体的な」後傾がもたらすもの

わき腹の参加

参考:續池均(kintsuzuike)@MTR Method Lab®︎

とはいえ単に骨盤を後ろに傾ければいいというものでもない。肩を上げた形だけの猫背は、医学上は脊柱後弯姿勢といって、胸椎背中が丸くなることである。円背ともいい腰を反ったときでも起きる。

背中を丸めて腰を突き出した姿勢は腹筋のゆるみになるので、こちらも力が入らない。小学生からこの姿勢だったという人も多く、つま先向きが内向き、外向き問わず、ひざを逆折りに突っ張らせた反張膝でいる人に多い。

そこで、仙骨を引き上げて前に傾いた骨盤で、胸骨と乳様突起の両方が引き上げられた状態はそのままに、今度は仙骨を引き下げるのである。

骨盤の起点に主体的に後傾することでわき腹と前の腹のへそ下の筋肉がはたらき、下腹の弾力になるのである。

仙骨を引き下げが股関節を動きの中心にする

「骨盤の真ん中」とされている仙骨は実は分類上は背骨であり、獣医学での犬猫などの骨格の名前は「仙椎」である。

骨盤のそのほかの部分は一対で

  • 両端の腸骨
  • 生殖器の上の恥骨
  • お尻の下のグリグリした坐骨

が左右それぞれで一つに合わさっている。

これが仙骨と腸骨の間にある仙腸関節と左右の恥骨の間にある恥骨結合の連動であり、わずかながらでも上下の運動をする。

ここで「仙骨の引き下げで後傾するのであれば腸骨は前に傾くのでは?」ともしや思ったかもしれない。

たしかに仙骨と腸骨は互い違いに動くことから仙骨が後傾すると腸骨は前傾する。そこでポイントになる部分が腸骨と恥骨につく腹筋である。

腸骨が後ろにかたむくことは恥骨を上にあげることも意味する。それは腹筋の

  • 恥骨の持ち上げ→腹直筋
  • 腸骨の後傾→外腹斜筋
  • 肋骨の屈曲→内腹斜筋

曲げる運動がはたらくということであり、腸骨を後ろにかたむける。その腸骨の後傾によって仙骨との位置関係がどちらでもない位置になった結果として、仙骨と腸骨が「骨盤ひとつ」になって後ろにかたむくのである。

さらにわきの筋肉の収縮は、腹をねじることや曲げることがなくなることで股関節を中心に動くようになる。それは上記の骨盤を脚にすることができていることも意味するのである。このことから、骨盤の後傾は腹筋が下腹に力をこめると同時に「骨盤から脚を上げる」ことも意味するのである。

後ろにしゃがむように後傾した骨盤が、股関節そのものを持ち上げることで脚を上げるときの股関節や鼠径部のつまりをなくし、脚を上げる筋肉である

  • 内転筋群
  • 縫工筋
  • 大腿筋膜張筋

が力まずはたらくことでひざ中心ではなく股関節を曲げることで脚を上げることができるのである。

正座で気づいたこと

大和座りという正座作法がある。これは親趾をつけて足を平行にするか、「ハの字」に開いてからかかとの裏に骨盤のそこにある坐骨を乗せる正座の方法である。いわく「丹田に力が籠る」状態になるらしく、押されても姿勢が崩れなくなる最強の正座法とのことである。

たしかに、かかとに坐骨を載せると痛いので、骨盤を前に傾けようとするが、同時に前に倒れないようにするために骨盤を後ろにかたむける。

これまさに仙骨を引き上げて背中を反らしながら、引き下げて丸めようとする動きであり、背中と腹が引っ張り合って力を入れることなのである。

リラックスのコツは「主体的な」骨盤の後傾

日常生活にはむしろ骨盤を積極的に後傾させた方がいい場面が、10のうち2ある。その2つが

  • 排便
  • 睡眠

である。

仙骨の引き下げによって腰骨の緊張がゆるむ。布団の中での寝つきは悪いが、座っていると眠たくなるという人がいる。整体の観点から見ると腰椎の1番が持ち上がっているか硬くなっている。または腰椎の5番、正確には腰椎5番と仙骨の間硬くなることで起きる。

浅く腰をかけてよりかかる、仙骨座りになることで腰椎の緊張がゆるむことで眠たくなるのである。

さらに骨盤の回転を起点にして背中を丸めることで、胸の後ろだけでなく、後頭部からお尻の割れ目にあるトンガリまでの背骨の全体を少しずつ曲げて、釣り竿のようなカーブにすることで背骨の緊張がゆるむのである。

丹田と下腹の弾力の正体

遠心性収縮

「下腹に力を入れろ」という言葉を多くの人は、ウンコをするときにイキむように「キバる」ことと解釈しており、繰り返すうちに脱腸こと
鼠経ヘルニアになる人も多いという。

そうではなく、正確には、丹田というへそ下のあたりに力が集まり、籠るような状態にすることを「下腹に力を入れる」というのである。このヒントになる用語が

遠心性収縮

である。遠心性収縮とは「筋肉が伸びながら力が入る」ことである。ということは、「下腹に力を入れろ」という言葉の意味は、

へそから下の部分が遠心性収縮の状態になるようにしろ

という意味であると思う。上記の大和座りで簡単に解説すると、

  • 骨盤の前傾:足の内側+背中
  • 骨盤の後傾:足の外側+下腹

がお互いに力を入れることで同時に引っ張り合うことで、力が入っていないラクな感じで座ることができるのである。

より簡単な方法としては、

オナラをガマンしながら腰を反る

ことでできる。

とはいえオナラを我慢することは1点に絞りすぎているのでイメージしづらいかもしれない。そこで、

腹部を花瓶に置き換えるイメージをする

のである。

頂上に肋骨、底は骨盤の両サイドで長方形の4つの角を決めて、前方と後方の2点ずつ用意して、正確には六角形であるが、ほぼ円柱をイメージするのである

底にあたる骨盤から背骨を全部持ち上げることでお腹の力が入るのである。それだけではなく、ひざを突っ張らずに自然に脚も伸びる。

イメージしづらいときは骨盤の角で、またはヘソで天井を見上げるとよろしい。

具体例【3つある】

  • その①:バレエ→「仙骨を伸ばす」
  • その②:整体→「ひざをゆるめて立つ」
  • その③:和式の生活→「股関節を中心に動く」

その①:バレエ→「仙骨を伸ばす」

バレエのアドバイスに「骨盤を立てて!」というものがある。これは「お腹が抜けている」、「お尻が下がっている」、「反り腰になっている」と同じ意味のであり、見た目の綺麗さだけでなく、

  • 股関節を使いやすくする
  • 体幹が支えやすい
  • ひざが伸びる
  • つま先が伸びる

という踊りをが上達する近道である。

上記のとおり骨盤は5つのパーツ、腸骨、坐骨、恥骨、仙骨、尾骨の組み合わせである。プロのバレリーナやアスリートが骨盤を立てるときはまとめて動かすのではなく、骨盤の後ろにあり背骨につながる仙骨をストレッチして動かし、角度を変えることで骨盤を立てているのである。

とはいえ、仙骨自体が伸びるわけではなく、

「もともと5つの別々の骨だった仙骨周りの筋肉を分けて伸ばすイメージで必要な筋肉を使う」

という意味である。

ちなみにやり方は上記と同じく、

  • 1.仙骨の引き下げで腸骨を後傾させる
  • 2.そのまま仙骨を引き上げて坐骨を前傾させる

仙骨がサンドイッチされるように力が加わり、お互いの動きの向きがすれ違った結果、仙骨が伸びるように立つことで、体を薄くしたまま体幹を支えることができるのである。

その②:整体→「ひざをゆるめて立つ」

普通でいうところの「ひざを伸ばす」とはどういう状態なのかを考える人はほとんどいないと思う。多くの人はひざ関節を逆向きに折り曲げたような「反張膝」でいることが多く、ひざが常に突っ張った状態なのである。

内向き、外向きという向きを問わずつま先を横に向けることで、ひざとつま先の向きがそろわないことで起きる。そこでひざをゆるめて立つのであるが、単にひざを曲げるのではなく、

つま先とひざの向きをそろえる

のである。

WTの立ち方というものがある。骨ストレッチで紹介されている立ち方で、

中趾を正面にして立つ

という立ち方である。やり方は

  • 1.足を腰幅に開く
  • 2.つま先立ちになる
  • 3.かかとをストンと落とす
  • 4.肩を一度上げて落とす

ことで太ももの大腿骨をすねの脛骨に乗せた骨組みを活かして立つことができ、ひざを曲げても突っ張ってもない状態で立つことができるのである。

「何となくダレてきたな」と思ったときはこの状態で

かかとを1cm、土踏まずを前に向けるように前に出す

ことでWTの立ち方に戻すことができ、さらに自動的に遠心性収縮による

「下腹に力を入れろ」

の状態にすることができるのである。

その③:和式の生活→「股関節を中心に動く」

これはまさに日本の和式の生活を成り立たせる必須の要素であるといえる。

股関節を中心にして動く

を成り立たせるのである。

ヘソから下の部分の腹筋が、遠心性収縮によって丹田に力が凝集したともいえる状態になるための要件である、腸骨の後傾によるわき腹の筋肉

  • 外腹斜筋
  • 内腹斜筋
  • 腹横筋

の収縮によって固定され、わき腹を動かすことがなくなり、例えば、物を拾うために前に屈むときに体を

腹からではなく股関節で腹と太ももをつけるように曲げる

ことで、腰に負担を集中させることを防ぐのである。さら股関節を動かす太ももの筋肉にはひざを曲げる作用もあるので自然に曲がり、床と体の距離をより近づけることにもなっているのである。

ここまでのまとめ

姿勢をよくする→骨盤を立てる

やり方:仙骨を引き下げる→仙骨を引き上げる

オナラをガマンしながら腰を反っていく

丹田と下腹の弾力の正体→遠心性収縮

具体例3つ

  • その①:バレエ→「仙骨を伸ばす」
  • その②:整体→「ひざをゆるめて立つ」
  • その③:和式の生活→「股関節を中心に動く」

仙骨の引き上げが同時に引き下げにもなる理由

3つの引き上げ

  • 仙骨
  • 胸骨
  • 乳様突起

仙骨

とはいえ、仙骨を上記の方法で引き上げるとどうして背骨が立つのであろうか。その理由は、

仙骨を引き上げて前に倒れた体をみぞおちを持ち上げて起こすから

である。

仙骨を引き上げると骨盤が前にかたむく。すると腰椎も前に反りながら前に倒れる。その体を立てるためには起こす必要があるのであるが、このときに骨盤を後ろに倒すのではなく、みぞおちを持ち上げることによって体を立てるのである。

胸骨

みぞおちを持ち上げることは、胸骨を引き上げることである。

胸骨は胸の真ん中にあるネクタイのような骨である。これを引き上げるとその上の左右についている鎖骨が横に広がり、その先にある背中の肩甲骨が、鎖骨の広がりと同時に背骨に寄る。すると背中が反ることで胸をつき出すことになるのである。

乳様突起

とはいえこれだけでは、背骨を押しつぶしているだけなので、

耳の後ろを引き上げる

ことで背骨を解放するのである。

乳様突起を引き上げることで後頭部が風船が上がるように持ち上がる。上あごから頭全体が真後ろにスライドすることで「顎を引いた」状態になり、

  • 下あごが後ろにへこむ
  • 頭と首の関節が前にズレる
  • ベロが上あごにつかない

ことをなくすのである。

これで背骨が立つ

  • 仙骨
  • 胸骨
  • 後頭部

の引き上げによって、骨盤を突き出して腰骨だけを反ることも、肩の上がりで背中を丸めて首を前に倒すこともなくなり、体の前後から背骨を引っ張り合って立てることができるのである。

筋肉だけで「気をつけ」て無理矢理背筋を伸ばす必要はなく、仙骨の引き上げによる骨盤の前傾が「全自動」でバランスを取れる体勢に整えるのである。

乳様突起の引き上げと骨盤の後傾の関係

耳の後ろにある乳様突起を引き上げることは上記で書いた、仙骨の引き下げで腸骨の後ろに倒す「主体的な骨盤の後傾」と同時に起きる。

引き上げずに仙骨を引き下げると背中が上下に開くように背骨全体が曲がることはすでに書いたとおりである。その背中から上に伸びる動きがまさに、

  • うなじを持ち上げる
  • 耳の後ろを引き上げる

ことなのである。

とはいえ、「胸骨の引き上げで左右に広がった鎖骨が肩を下げるんじゃないの?」ともしや思ったかもしれない。

しかし肩を下げるのは仙骨である。鎖骨の広がりは肩甲骨を背骨に寄せることであり、仙骨を引き上げるとそこにつく逆三角形の広背筋がはたらき、肩甲骨の下の角が仙骨に集まるように収縮することで肩を下げるのである。

  • 骨盤の後傾→乳様突起の引き上げ
  • 骨盤の前傾→肩甲骨の引き下げ

の引っ張り合いが、下あごを突き出して頭だけ上に向くことを防ぎ、背中全体で反ることを可能とするのである。

応用例

人の精神の強さと安定は、自律神経という交感神経と副交感神経が連携して「揺れながらバランスを取る」ことで成り立つ。

仕事や遊びなどで真剣なときは前のめりになる。このときはショックでパニックを起こすよりも、仙骨の引き上げることで積極的に興奮するとよろしい。

とはいえこのままでは、例えば、骨盤を前傾したまましゃがんで「見てくれだけの猫背」になり、腸も頭も休めないことになる。

そこで上記の「骨盤の主体的な後傾」なのである。これは腰骨だけではなく背骨全体の緊張をゆるめることで、実は生活の中で一番積極的にならなければならない「休む」ことを可能とするのである。

その「積極的に休む」べきときは2つあって、繰り返しになるが、

排便と睡眠

である。とはいえ簡単にできる場面は結構あって、

  • 和式トイレを使う
  • リクライニングシートに座る
  • スマホを眺める

などがある。

首を前に倒したり背中を丸くしたりするときに、ほとんどの人は、首か背中を後ろに丸めることで負担が集中することで痛めていると思うのである。そこで上記の「仙骨の引き下げ」を応用する。

仙骨の引き下げることで背骨だけでなく股関節も後ろに曲げることで、その全体を釣り竿のカーブのように少しずつ曲げていくことで丸くして負担を全身に分散させることができるのである。

これはまさに、ときと場所が一致したときの「最適な猫背」である。仙骨の引き下げによる主体的な骨盤の後傾でできることであり、睡眠や休息などのリラックスの体勢を体が欲しがっているときはそれがリクライニングシートのようになり、和式トイレを使うときは股関節から脚を開いた「ヤンキー座り」で仙骨を引き下げるとしっかりと猫背になることができ、直腸が立って、肛門が地面に近づくことで腸に血液が集中するという、排泄にとっての良い条件を整えることができるのである。

スマホを眺めるときも同じくである。骨盤の主体的な後傾は

耳の後ろの引き上げによって背中から下を向く

ことよって視線と胸が一致するので、下を見るときは胸も下を見るのである。首の動きを「最後の添え使い」として最小限にすることで首の負担を減らすことができるのである。

すべては大事な「明るさ」のためにある

参考:参考:名越康文TV シークレットトークyoutube分室

姿勢だけでトラウマのすべてが解決するとは思ってはいない。現に

犬に対するトラウマは治っていないから

だ。

トラウマがあると悲観的な考えから、自分からしか相手を見れず、こちらも同じく周りのことを見なくなるので、突破口のための情報を見落とすことになり、深刻に考えるしかなくなった結果として、判断を間違える。悲観的な考え方を克服するには、

同じような目に遭った、まさにその瞬間に今までとは違う行動をとるほかに方法はない

と考えている。とはいえ、大きな要素ではあると思っている。ロシアの武術である「システマ」には4つの原則がある。

  • 姿勢
  • 呼吸
  • リラックス
  • 動き続ける

である。何か違和感を感じたり、何もないのに怒鳴りつけたくなるのはこの内のどれかができていないといえる。

『ヒモトレ革命 繋がるカラダ 動けるカラダ』によると、

PTSDは、精神的にショックを受けた原因、過去のトラウマが呼び起こされて、パニックに陥るという過程があるんですけど、

とのことで、トラウマが呼び起こされる条件の一つが、

体がトラウマを受けた時と同じ姿勢・運動状態になったとき

であるという。

この状態になった瞬間に、条件反射のように脳内で過去のショックを受けたシーンが再現されてパニックになり体の記憶がその引き金になるという。では「そのトラウマを呼び起こす姿勢や運動状態とは何か?」ということが問いになる。それは

横隔膜がキュンと縮み上がった瞬間とその状態

である。つまり横隔膜が縮みあがらないようにすれば怖がることができず、その恐怖という感情が成立しなくなるのである。

人は極度の不安や恐怖を感じると体のバランスを失い、逆もまた同じである。例えば転んだことがある人には「転ぶと痛い」という不安や恐怖心があるのだが、それを克服する方法としては

  • 受け身
  • 膝抜き

という「不意打ちの状況」でそれを行うという、ある程度体力と運動能力があることが前提であることが欠点である。はっきり言ってそれでは意味がない。なぜなら脳梗塞などの疾患を抱えている人やケガをした人にとっては、バランスを保とうとすること自体がバランスを崩すことになり、さらなる不安や恐怖心によって体が緊張し、ケガもしやすくなる。

そこで骨盤の主体性によって姿勢を変えるのである。仙骨の動きによって本人の主体性を促すことで、好奇心を呼び起こし、人の能力がいちばん伸びるときである

  • 必要にかられて
  • 興味を持った

状態を引き出すのである。これはリハビリやスポーツの指導にとどまらず、道具や技術はそのためにあるといえる。なお二足歩行で生きる人間にとっていちばん恐怖を感じる瞬間が転倒する瞬間であり、これを超えるのは

殺される瞬間だけ

である。転倒は実はいちばん身近で常に付きまとっている危険であり、誰でも一回は転んだことがあると思うので、かなりの人が当てはまると思う。

さて、「明るさ」は悟りであり、

  • 1.考え方の筋道を変える
  • 2.その考えを実践する

その考え方の元になるのが畏れであり、それは「相手の強みを見る」ことに他ならない。それを気にかけ実践することが「悟り」であり、「明るさ」であるといえるのである。ただこれは難しいので、まずは「それでもよかったことに目を向ける」ことから始めるとよろしい。

なお、

心の問題の8割は身体の問題である

背中や腰の裏にふくらみを感じる全身を使う呼吸は、無意識と意識、受け身を主体的にする重要な方法なのであるが、特に日本人は体の、末端の冷えについて注目していない。

漢方医によると、人間の体には2つの気があるという。それは病や悪意から身を守る「衛気」、その元になる「益気」である。その関係は、

  • 益気:内側→元手
  • 衛気:結果→鎧

となる。

益気は寒さやひえ、悪意のある言葉で小さくなり、そのために鎧である衛気も同じく小さくなることでそれらに害されやすくなる。この衛気をできるだけ保ち、整えることができるようになることを「明るさ」というのである。その明るさを保つための簡単な方法が姿勢であり、その瞬間ごとに、一瞬一瞬で体勢を変えて回復することを

バランス

といい、それが仙骨から主体的に骨盤を動かすことからできるようになっていくのである。

WTの立ち方が背骨の機能性を戻す

実はこの、仙骨からの骨盤の動きの工夫は足の使い方を変えることでも可能である。

参考:續池均(kintsuzuike)@MTR Method Lab®︎

續池均によると、

  • ①體が崩れ始めるのは土台となる「足」から
  • ②崩れが顕著に現れるのは「骨盤」や「股関節」

であるので、

足→→→骨盤・股関節

と整えていけば、脊椎(背骨)の機能性も徐々に戻ってくるという。

とはいえ、具体的な方法はあるのだろうか。

WTの立ち方

そこで「WTの立ち方」という方法がある。簡単に紹介すると、

中趾を正面に向けて立つ

これだけである。ひざとつま先の向きが揃うことでひざのブレがなくなるので、痛みやケガを防ぐことができる。とはいえ、単に中趾を正面に向けるだけでは足首だけをねじって外に向けるので、そこの内側に体重がかかり、内側に倒れる。

そのため

  • 親趾の付け根に体重をかけて
  • ひざを内側に倒して

歩くことで長い時間をかけて膝の痛みや外反母趾の原因になるのである。

コツ:「親趾―小趾」の付け根が真横に並ぶように立つ

そこで

「親趾―小趾」の付け根が真横に並ぶように立つ

のである。

片足ずつかかとを上げて、「親趾―小趾」の付け根が真横にすることで、つま先をねじることなく中趾を正面に向けることができる。

効果:体重が土踏まずに乗る

ここに

「足裏をつけたまま」かかとを1cm前に出す

ことでつま先が

  • 外向き:お尻に力が入る→骨盤が後ろにかたむく
  • 内向き:内ももに力が入る→骨盤が前にかたむく

動きが同時に合わさることで、「骨盤を後ろにかたむけながら腰を反る」と同じ状態になるのである。

さらに中趾を正面に向けることでつま先を前に向けると、真ん中の土踏まずに体重が乗る。そのことによって、足の縦向きのアーチ、親趾側と小趾側の縦のアーチが鉄橋にある三角形の組み合わせであるトラス構造のような働きをする。三角形は荷重に対して「縮む」または「伸びる」ような変形をすることで強度を出すことから、

  • 足のアーチを保つ
  • 立つことが安定する
  • どの方向にも動きやすい

体勢を取ることができる。

WT立ちが変えるボディイメージ

男女に共通する5つの体形

男性と女性には共通したことがあります。それは何かというと体形の種類です。大きく5つありまして、

  • 三角形
  • 逆三角形
  • 楕円
  • 四角形

です。

共通していること

なぜかイラストは女性が多いのですが、

  • 生まれ持った骨格
  • 生活習慣による蓄積

などの要素を取り除くと、

四角形に重なる

のです。楕円の場合は無理矢理なのですが、すべての図形が四角形のどこかに触れます。ということは、

どの体形でもどこかに四角形の要素を持っている

ことから、その体形の持ち主ならではのよさを誰でも引き出すことができるということです。

四角形は「疲れないポーズ」

イラストではブラやビキニを着た女性がほぼすべてであり、その目的がダイエットと着こなしであることはさておいて、肩のラインと腰のラインが平行になった四角形が疲れない座り方のコツであります。

これは車の運転、エアロバイク、立っているときの姿勢でにも同じことが言えます。

さてここでは三角形の体形の場合にどうするかを書きます。

やり方:イメージするだけ

  • 1.肩のラインと腰のラインが平行にして四角形にする
  • 2.対角線で「X」を描く
  • 3.「正三角形」と「逆三角形」が共存する

これでどちらの体形も「四角形」にすることができます。「正三角形」と「逆三角形」にはそれぞれいいところと欠点がありまして、

逆三角形

いいところ:肩が落ちる→リラックス

逆三角形の肩幅の広さは胸の広がりによってブレーキの役割をする体の前の筋肉を抜くことで、脳みそ君に「ストレス下ではない」と認識させることでリラックスすることができます。

それに加えて、左右に広げた鎖骨が仙骨に向けて「Vの字」に下がった肩甲骨といっしょに脇の部分であばらを締めるので横隔膜が縮みあがることを防ぎます。恐怖という感情は横隔膜がキュンと縮み上がらなければ起きないという特徴があるので、トラウマやPTSDで苦しんでいる人への助けになると言われています。

ダメなところ=不安定になる

欠点は上半身に意識が集中することです。下腹が細くなっている状態は、日本の武術の観点から見ると「犬腹」として避けられており、武士からすると蔑みの対象でもありました。

具体的にいうと、体を「逆三角形」にするとひざをピンと伸ばします。バレエのターンアウトのように「趾の付け根とかかとの位置を入れ替えるように土踏まずを前に向ける」のであれば、つま先とひざと股関節を同時に外に向けるのでひざをねじることをふせぐので、まだいいのですが、多くの人はつま先だけを横に向けるので、足首やひざをねじるばかりか、逆に折り曲げるように突っ張らせて立っています。

本人にとっては力が入っているように感じてるかもですが、それは勘違いで、実際は

内側に倒れた足首を外ももなどの外側の筋肉を力ませてバランスを取ろうとしている結果であるだけ

なのです。

体を支える土台となる足首のぐらつきによる不安と、常にバランスを失くすことへの恐怖心からの緊張の状態にあるのです。

正三角形

正三角形は相撲取りなどのへその周りがひょうたんのように丸くなった「ひさご腹」のことをいいます。物体が最もよく動くところである重心が骨盤のあたりに下がることから脚に力を入れやすくなるので、農作業から工場、スポーツにまで意識しても無意識でも多くの人が自然にしています。

いいところ=足腰が安定する

ひさご腹は欧米でいうところの腹圧を高める動きそのものです。

やり方は骨ストレッチでいうところの「手の平返し」でできます。

  • 1.小指を巻き上げて鎖骨を左右に広げる
  • 2.手の平にある人差し指の骨をかぶせ込む

これで背中を反らすことに胸に力を入れることが釣り合うことに加えて首の横と前の緊張が取れ、肩を背中と胸の両方から下げることができます。あばらの動きに制限を加えることで、息を吸ったときに横隔膜で内臓が押し下げられてひょうたんのように下腹が広がり「正三角形」となるのです。

ダメなところ=腰をねじる

人間の体はバランスを崩さないために肩幅と腰幅は差がないようになっているのですが、腰の幅が大きくなっている人は腕と腰を互い違いに振ることでわき腹をねじって動いていいます。

特に、走るときに上半身と下半身の動きが分断されてしまい、腰骨に負担が集中して腰を痛める原因になります。

WT立ち+ターンアウト

鎖骨を左右に広げて肩を下げてリラックスする「逆三角形」、下腹に重心を置いて脚を動かしやすくする「正三角形」。両方を重ねると「四角形」になるワケです。

いいところを両方取るためにはどうすればいいのでしょうか。そこで骨ストレッチで紹介されている「ある方法」にひと手間加えるだけですべてできるようになります。

  • 1.足を腰の幅に開く
  • 2.中趾を正面に向ける
  • 3.足裏全体をつけたままかかとを前に出す

これだけです。

コツ:趾の付け根とかかとの位置を入れ替えるように動かす

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中趾を正面に向けるときもかかとを前に出すときも、

趾の付け根とかかとの位置を入れ替えるように動かす

ことがコツです。こうすることでつま先を外に向けるときも内に向けるときも

つま先とひざと股関節の向きをそろえたまま足を回す

ことができます。

中趾を正面に向けた後、足裏をつけたままでかかとを1cm前に出して、その状態をキープすることで、内側に倒れていた足首を起こすことで、つま先やかかとに集中していた体重が土踏まずのアーチの真ん中に移ることで、バランスよく立ちながらもいろいろな方向に動きやすくすることができるのです。

かかとを意識することは、前のめりになったり、のけ反ったりすることからのつま先に体重が偏ることで、つま先立ちでの不安定さから浮足立ちで心が緊張することから抜け出す助けになります。

さらにかかとを前に出すことで意識しなくても仙を引き上げることになるので、姿勢の3大ポイントである

  • 仙骨
  • 胸骨
  • 乳様突起

の引きあげが

  • 逆三角形=上半身を引き上げて肩を落とす
  • 正三角形=内ももに入る力で下腹の弾力にする

ことを同時に可能にするのです。

具体例

WTの立ち方はシンプルなだけにあらゆるところで活用できます。それはスポーツのパフォーマンスの向上からケガの予防、「気をつけ」みたくつま先を開いて背筋を伸ばすだけではなく、農業や武術など明治以前の日本の生活で必須となる股関節を中心にした動きまで幅広く応用できます。

ここではバレエと昔の日本人の立ち方を紹介します。

  • ターンアウト
  • ひざを曲げて立つ

ターンアウト

つま先を開いて立つ方法です。1番から5番まであるのですが、レッスンで最初にやる「どれでもないポジション」を紹介します。

  • 1.WTの立ち方で立つ
  • 2.かかとを前に出してつま先を開く
  • 3.両足のかかとを1cm前に出した状態をキープする

つま先の角度は両足でそろえることがコツです。開く角度は60度ぐらいで十分です。繰り返しですがつま先を開くときは、

趾の付け根とかかとの位置を入れ替えるように

動かしてください。

仙骨から上半身が引き上げられることに脚の前後と内外の筋肉すべてに力が入ることで偏りがなくなり、つま先とひざと股関節の向きをそろえたまま足を回すことでねじりによる痛みもなくなります。全身がつなぎ合って立つので疲れません。「気をつけない」気をつけで立つことができます。

ひざを曲げて立つ

実は農作業は命懸けです。

草引きしているときに「出会ったマムシがカマしていくる」ことは頻繁にあり、死亡事故も出ていることからも、農業は決して笑顔あふれる牧歌的な仕事ではありません。パニックを起こしていながらも最善の行動をとるためには下半身の安定が必須となります。四足動物と違って腹を伸ばしていることから直立二足歩行で生きる人間はその力が内ももから抜けている。なのでスポーツや武道では腰を落として下腹に力が入るようにする

のですが、その機会が、特に都市で暮らしている人にはほとんどないので実感しづらいかもです。

そこで「WTの立ち方」にひと手間加えます。

  • 1.WTの立ち方で立つ
  • 2.かかとを1cm出した状態をキープする
  • 3.上半身が引き上がったらひざを少し曲げる
  • 4.股関節で体を曲げて、目線を下にする

仙骨、胸骨、乳様突起を引き上げたままで頭を下げないことがコツです。繰り返しですがかかとを前に出すときは、

趾の付け根とかかとの位置を入れ替えるように

してください。

足の親趾から順に内もも、下腹へと力が入るので、スポーツや武道の構えのように安定した体勢にすることができるのです。

WTの立ち方は鼻緒をはさむ動きになり、そのまま「親趾側の四角形」になる

WTの立ち方でかかとを前に出したときに親趾の付け根が少し浮くことで小趾側によると思う。これは趾の付け根にある横のアーチをつくるための母趾内転筋がはたらく。これはそのまま「鼻緒をはさむ」動きになるのである。

鼻緒がついた履物

  • 草鞋
  • 草履
  • 雪駄
  • 下駄
  • 足半

どれも「鼻緒」がついた履物であり、

親趾と人差し趾で鼻緒をはさんで履く

ことが共通している。

ビーチサンダルとは違って趾の間の奥に鼻緒を入れない。

その理由は歩いているときに食い込んで痛くなることもひとつで、裸足でわらの草鞋を履いたときにこすれて趾の股に傷がつき破傷風菌などの細菌に感染するからということも理由なのであるが、それ以上に、

親趾にきちんと体重を乗せる

参考:システマ東京チャンネル SYSTEMA TOKYO channel

親趾にきちんと体重を乗せるため

という目的がある。

ネイルケアの宣伝で、最初に爪が分厚くなった老人の親趾の爪の画像を大きく出すがこれはどうして起きるのかというと、「親趾にきちんと体重を乗せていない」ことももちろんなのであるが、それ以上に

「立つこと」がそもそもできていない

ことが原因である。

  • 知らないでいたい
  • 知らないと思い込みたい

人はここで画面を閉じてもよろしい。

「親趾に体重を乗せる」とは?

参考:専心良治

ハイヒールを履かなくても、外反母趾や巻き爪には、男でも子どもでもなる。

サイズに合った靴を、ヒモを横から締めない

ことでこうした変形は、スニーカーや公立学校の靴であれば、大きいサイズでも必然的に狭くなるつま先に趾を引っ掛けることで

  • 親趾の付け根に体重をかける→外反母趾
  • 足の外側に体重をかける→内反小趾
  • 付け根の曲がりが趾の幅を広げる→開帳足

ことで起きる。

とはいえ、冬でも部屋の中では裸足でいる人でも、日本ではこうした変形に悩んでいる人がいる。これには以外な理由があって、

つま先を横に向けるクセがあるから

である。

趾の変形とつま先を横に向けることがどう関係しているのかというと、

  • 1.まず、足首が内側に倒れる
  • 2.かかとと小趾が浮く
  • 3.親趾の付け根に体重が集中する
  • 4.そのまま蹴り出そうとして、親趾が外に曲がる

のである。

これ以外にも、

  • この状態から親趾の付け根にかかった体重を逃がす:足の外側に体重をかけると→小趾と薬趾が横にねじれる寝趾
  • つま先に引っかける:趾が靴底につかない→浮趾
  • 趾が縮こまる:趾先側の関節が逆折りになる→ハンマートゥ

などが起き、すべて当てはまる人もいる。

  • 相手が子どもであれば→足の形を保てるように
  • 今現在の自分であれば→これ以上酷くしないように

することが目標になる。

かかとを前に出す

とはいえ「今鼻緒がある履物を持っていない」という人はどうすればいいのかというと、繰り返すが、

WTの立ち方→かかとを前に出す

ことで可能となる。

もっと詳しくいうと、

趾の付け根とかかとの位置を入れ替える

ようにして、かかとを前に出すのである。こうすることで、結果としては土踏まずを中心に回すことになるのであるが、趾の付け根とかかとをお互いに横にスライドするように動かすことで、

井桁を崩すような動きになる

ことで、つま先を横に向けることとは違って、回転軸を作らないことから、

特定の一か所だけに負担が集中することがなくなる

ので、足首だけを、ひざだけをねじることがなくなり、

  • つま先
  • ひざ
  • 股関節

を同時に外に向けることができる。

この3つが同時に向きをそろえて動くことでお尻の筋肉の奥にある、股関節が開いた状態をキープする筋肉である

深層外旋六筋

  • 内閉鎖筋
  • 外閉鎖筋
  • 梨状筋
  • 上双子筋
  • 下双子筋
  • 大腿方形筋

がはたらくことで、

  • つま先を開いたポーズ
  • スポーツでの「構え」
  • ラジオ体操第二のがに股

でのケガを、痛みを防ぐことができる。実際にキープするときはかかとを1cm前に出した状態をキープするだけでできる。

鎖骨と距骨をつなげるとひざと中趾の向きがそろう

ひざと中趾の向きが揃うことで、

  • ひざが外に向いてケガを防ぐ
  • ひざのブレを防ぎ安定する

ことができるのはつま先を正面に向けたときだけではない。つま先を外に向けるときもかかとを前に出すことでひざと中趾の向きをそろえることができるので、同じくひざのブレとケガを防ぐことができる。ひざが前に出るときはお皿が人差し趾と中趾の間に重なるようになる。

足を開いて腰を落としたときは、つま先とひざの向きをそろえても体が前に傾くのであるが、このときに鎖骨を距骨につなげるイメージで落とすことで

  • 中腰
  • 腰割り

のポーズを安定させることができる。

具体例【エマす】

これはまさに柳生新陰流が言うところの「エマす」である。

これは単純に

  • つま先を外に向ける
  • ひざを開く
  • 腰を落とす

ことではなく、扇が開いたときに力が要に集中するように、仙骨に力を集まるようにするために、

つま先と同時に股関節を開くことで、股関節が「はまる」動きをする

ことなのである。

仙骨に力が集まる理由は、

  • 股関節を外に向けて開く
  • 脚を伸ばす

大殿筋に加え、

  • 股関節を寄せて内向きに閉じる
  • 脚を上げる
  • 内転筋
  • 中殿筋
  • 大腿筋膜張筋

の入れ合いと引っ張り合いの力が骨盤底に集まるようにはたらくことで、肛門と生殖器の間にある会陰が真上に、中に持ち上がるようにお尻の穴が締まる。その結果として骨盤底筋の後ろの部分につく仙骨が骨盤の前にある恥骨と向かい合わさるように後傾する方向に動くのである。

ということは仙骨を後傾させればよく、

  • 花瓶に見立てた体幹を持ち上げた状態から
  • 仙骨を引き下げることで

単にお尻を落とすことなく、仙骨に、扇の開いたときの要のように、股関節を開いたときの脚が

  • 開きながらも閉じ
  • 曲げながらも伸ばす

ことになり、同じく骨盤底筋群も呼吸によって締まりながら伸びることで、遠心性収縮の理屈で仙骨に力を集めることができるのである。

ちなみに骨盤底筋を中に入れるように締めると、花瓶に見立てた体幹で腹が締まるので、呼吸で押し下げられる内臓が前に逃げずに底にいくので、骨盤底筋の伸び縮みは難しく考えなくても大丈夫である。

さらに、これは背骨と脚をつなぐ大腰筋の遠心性収縮にもなる。大腰筋は腰椎の内側から始まり、太ももの骨の横にある大転子という出っ張りの反対側にある小転子の後ろ側につくことで、大腿骨をすくい、巻き上げるように上げる。そのときに実はわずかに外旋もするので、

  • 外に開く→脚を上げて閉じる筋肉と引っ張り合い
  • 脚を上げる→脚を伸ばして下げる筋肉と引っ張り合い

になり、こちらも「伸ばしながら力を入れる」ことになる。そのことによって、大殿筋と中殿筋と同じく股関節を開いてはめる。そのはたらきが股関節を曲げて脚を上げる以前のはたらきである、大腿骨と腰椎を、上半身と下半身を繋げるのである。

これが、脚は

  • 背骨の奥から始まり、みぞおちから動き、
  • あばらの下あたりから生え、長さが変わる

という言葉の意味である。

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参考資料