手の動きに合わせて脚をすくい上げると「ナンバウォーク」になる件【階段にも乙】
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自分の足が遅いことに嫌気がさしたことはありませんか。たしかにスポーツにおける技術の研鑽やそれに取り組む選手は尊敬すべきです。とはいえ、実のところ生まれ持った体による限界はあることも厳然とした事実です。なのでここでは「諦めるための言い訳」ではなく、スポーツが得意な人が無意識のうちに身につけた技を切り抜いてあなたの日常生活に落とし込む方法を学んでいきましょう。
では解説します。
手の動きに合わせて脚をすくい上げると「ナンバウォーク」になる件
参考:Zou Koz
駅地下の歩道ではありません。「肩と股関節が同調した歩き方」のことを言います。
やり方
- 1.片方の足のほうの同側の手を小指から手の平をすくい上げる動きに合わせて脚を上げる
- 2.反対の脚は手の甲をかぶせる動きに合わせて下げる
- 3.これを繰り返す
ことなのです。
手と足だけでなく、肩を腰が動きに参加することで全身の連動を使って丁寧に歩くことができます。
と言っても山仕事をしている人や、山で暮らしている人にとってはこれが普通であり、都会でも坂道や階段で無意識にしているので断じて「日本人特有のもの」ではありません。
使用例
その①:階段を下りる
参考:Tomoki Takeuchi
階段を下りるときに恐怖を感じながら通勤・通学をしている人も多いかもしれません。そのときのアドバイスとしては、
- 骨盤の左右を上下に動かす
- 足が着地する位置を骨盤幅よりも外側にする
- つま先から着地する
なのですが、いざ本物の階段を下りるときになると、見ないようにしてきた恐怖心でこのアドバイスが吹き飛んでしまいます。なので結局は「両足を寄せて、かかとから下りる」ことになります。たとえ恐怖心の元になっていたとしても、できてしまっているのでその方法に頼るので、いつまでも恐怖心が残ったままになるのです。
とはいえどうすればいいのかというと、「いきなり下りない」ことです。
- 1.まず階段下りる直前に立ち止まります(もちろん後ろに誰もいないときに)
- 2.そして左右どちらでもいいので片方の手の平をすくい上げます
- 3.すると反対の足は同側の手をかぶせる動きに合わせて段につきます
下の段に足を下ろすときに手を添えるようにかぶせこむことで四足歩行の感覚ができるので、上記のアドバイスである「骨盤の上下運動」と「足の間を骨盤幅にする」ことが簡単にできるだけでなく、手を太ももから離しても手の平を下に向けるだけで手を階段につくイメージができるので、もっと安定させることができます。
階段が怖くなくなる下り方【怖がる理由は足の幅です】
下りの階段で恐怖心を覚える理由は簡単です。1.足を中央に寄せている2.かかとから着きにいっているふらついた体のバランスを取るために抱いた恐怖心が苦手の元になっています。反対のことをするだけで解決できる。後ろを向くことも乙です。
その②:階段を上る
参考:岡田慎一郎の古武術介護と身体の使い方研究室
上記の「すくい上げる動き」と「かぶせる動き」を使うと階段を下りるときと同じように簡単になります。多くの人が階を上るときに階段を使いたがらないのは「疲れる」というよりは、片足立ちになる瞬間が怖いからです。恐怖のままに片足立ちになると誰でも疲れます。なので
- 足を上げるとき→小指から手の平をすくい上げる
- 足をつくとき→人差し指から手の甲をかぶせこむ
ことで、「ひじとひざが糸でつながっているように」同側の手と足が上がる動きの結果として、骨盤が上下しながら階段を上ることができるのです。
すくい上げるときは手の平を自分の顔の前にくるように腕を上げます。するとひじの内側が動きをリードするように
ひざが上がります。
そこにかぶせこむ動きのうちの下向きの成分が加わることで、上の段にある足をさらに引き上げることになるので、上の段にある足に体重をかけなくても自然と反対の足が持ち上がるのです。その理由はあとで空きます
もちろん上げるときは「すくい上げ」です。
足を上げるときにつま先が少し広がるので股関節が広がり、前傾姿勢になることで体が前に倒れる力を使うことができますが、同時に前によろけもするので、ここは注意してください。
その③:床をパンチ
参考:岡田慎一郎の古武術介護と身体の使い方研究室
これは階段だけではなく、土の上や舗装道路の上を問わずに平らな地面でも応用することができます。階段を下りるときとの違いは、足を下の段につきに行くときに安定させる必要がない点です。なので手をかぶせこむときは、
- 1.卵や丸めた紙をふわっと持つように握る
- 2.かぶせこむ要領で真下に向けて下にパンチする
- 3.反動で反対の足は手のすくい上げといっしょに上がっている
走りながら繰り返す。
階段を下りるときとは違って、「頭から下に落ちて顔面着地する」ことはないので、パンチしたときに前傾姿勢になってもその心配はありません。それどころか、前に傾いた体重を使うことで足だけで蹴ることなく前に進むことができるのです。
パンチした瞬間の反対の手はすくい上げているので、ひじをそのまま前に出すだけで足を前に出すことができます。
上記の2つのですが、ひじを前に出すと前に進む理由は鎖骨が前に出るからです。股関節の前だけで手を動かすと、鎖骨が上下するだけなので前に進みません。ところが、どれもひじを前に出すことで同時に鎖骨が前に出るので、「飛びはするけど、前には出やすい」状態にできます。
とはいえ、両手に荷物を持っている人がほとんどであるので、「手を動かすことはできない」ともしや思うかもです。
しかし問題なしです。慣れてくると手を使わなくても、手を「かぶせこみ」と「すくい上げ」ているときの肩の動きだけでできるようになるからです。
繰り返しですが問題なしです。
手の動きに合わせると脚が上がるようになる理由
手の動きが股関節に同調するから
「下からすくい上げる」、「上からかぶせこむ」の手の動きは同時に、大腿骨も含めた物体が回転する中心である重心を「下からすくい上げる」、「上からかぶせこむ」を動きになります。このことによって、股関節を中心にひざを上げ下げするのではなく、膝と股関節の位置が入れ替わる動きになります。
これは、つま先を接地すると、つま先とかかとを入れ替える運動の回転中心を運ぶ力が生まれることで、体全体でターンすることと同じことが大腿骨で起きます。
平地を走るときに床をパンチすることは「つま先を接地する」ことにあたります。これは物が重心で回転すると飛ばないけれど、端など重心からズレたところを回すとフリスビーのように飛んでいく「フライングディスク効果」のことです。
野球やソフトボールでいうならバットを持ったときに短くなるほうを振ろうとすることによって、長いほうを振ろうとするよりもきれいに振ることができることと理屈は同じです。
手球操作における3軸
手での「下からすくい上げる」、「上からかぶせこむ」は手球操作といいます。簡単に言うとボールを持ったまま手首を握りこぶしのギザギザを前後、上下、左右に入れ替えながら回すことです。
それには3つの軸があって、
- 回転
- 前で縦向きの8の字
- ひるがえる
になります。これを大腿骨と絡めて解説します。
回転
- 人差し指から手の甲をかぶせる:大腿骨の重心を上からかぶせる→下ろす
- 小指から手の平をすくう:大腿骨の重心を下からすくい上げる→上げる
同時に骨盤はかぶせるときは前に、すくい上げるときは後ろに下がる動きになります。
前で縦向きの8の字
- かぶせる:内側に動く→体重がちゃんと足に乗る
- すくい上げる:外側に動く→小さく素早く内側に半円を描く
足を動かしてもその幅を骨盤幅にキープすることができます。
ひるがえる=とどまろうとする
- かぶせる→着地し続ける
- すくい上げる→上げ続ける
股関節が手球操作の動きをマネすることで、大腿骨の動き出す位置が膝と大転子の入れ替え操作の中心から股関節になることがフライングディスク効果になり、前に倒れることを進む力にするのです。
手動瞑想による手根骨のほぐれがスマホ・パソコン仕事を円滑にする
怖い思いをしたり思い通りにいかないときに手指を動かす目的は ・手動瞑想です。指先だけでなく手の平の中の指と手首をつなぐ手根骨が動くようになることで、1mmでも動くことが緊張を解くことにできます。土台の動きが全身の連環になり、動き続ける自覚が本当のリラックスになる。
大腿骨歩きの疑問
とはいえなんですが、床をパンチしたり手の甲をかぶせることで手が前に出て、それが体が前に倒れるきっかけになるのですが、
「すくい上げるほうのお尻は下に下がるので結局はバックすることになるのでは?」
ともしや思うかもです。
しかし問題なしです。腰が下に落ちるのではなく、大腿骨の重心をすくい上げたときに大転子が体側に沿って下がることで、お尻のしわを広げるように脚が上がると同時に背中が前に倒れることで、同じく前傾姿勢となるので、進み続けることができるのです。
たしかに直立の状態から見ると下に下がるので後ろに転ぶように見えるかもですが、前傾した状態で前後として見ると腰をしゃくるように前に出すことになるので、結局のところ脚を上げやすくなるので前に進みやすくなるのです。
これは骨盤を大きく
- 仙骨:背骨→前に倒れる
- 腸骨:脚部→後ろに倒れる
と分けることで起きるのですが、長くなるのでこちらの記事に譲ります。
仙骨操法で腰のロックを解除するメンタル整体【運動不要】
・骨盤の可動域ごと動かすことが腰をラクにします。多くの人は「ハイヒール立ち→腰反る→痛める」ですが、そうではなく「腰しゃくる→骨盤分かれる→脚上がる」です。背骨に頼らない腰の動きが股関節を解放し、骨盤は脚(腸骨)と体幹(仙骨)の双方向のつなぎ目になる。/p>
体側の8の字との違い
ここで、別記事の「「体側の8の字」による方向転換とは何が違うのか?」ともしや思ったかもです。
回転する位置が変わる
違いは回転する位置関係です。
- 前後で8の字:横軸で縦向きの円→体軸は前後左右のななめ移動
- 体側で8の字:縦軸で横向きの円→体軸は上下左右のななめ運動
たしかに体側で8の字を描くことは低い姿勢で股関節を動かすときは有効です。例えば、
- 現実的:古武術式膝行→草取りの動き
- 幻想的:前傾姿勢で走る→NARUTOの走り
特に前傾姿勢で走るときは、前に出した足が着地したときに手をすくい上げることが、肩に同調して骨盤が後ろと下に下がることで
- 前に倒れることを止めるブレーキ
- 胸部と腰部の互い違いの回転でついている足に体重が乗る
- 骨盤が回転して反対の脚をしゃくり上げる
が同時に起きます。
図形にするとボールを投げたり、ファッションモデルのキャットウォークをするときと同じになることから、背中と腰を立てて使うときには有効のようです。
しかしここでは股関節の前で8の字を描きます。
指を伸ばして手球操作をしたときの動きがペダルを漕ぐことと同じになるので股関節にその動きを写すことがことが足の動きをペダルを漕ぐことと同じにして、前に進む力となるのです。
体の横で縦向きに8の字を描くと「モデルウォーク」は簡単になる
ハイヒールを履くことがつらいのだけれどどうしたらいいでしょうか。職場ではどうしても履かなくてはいけないのだけれど踵が不安定で足首が左右に倒れやすい。おまけに先が尖っている上に趾を「逆折り+曲げ畳み」で趾が痛い。痛くない歩き方を知りたいです。