体の横で縦向きに8の字を描くと「モデルウォーク」は簡単になる
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ハイヒールを履くことがつらいのだけれどどうしたらいいでしょうか。職場ではどうしても履かなくてはいけないのだけれど踵が不安定で足首が左右に倒れやすい。おまけに先が尖っている上に趾を「逆折り+曲げ畳み」で趾が痛い。痛くない歩き方を知りたいです。
こういった疑問に答えます。
まずはTwitterをご覧ください。
ナンバとか、難場走りの中身は
✅側対歩
✅ダブル・サスペンション・ギャロップの組み合わせであると思う。
以下で小さく解説
✅側対歩
モンゴルの騎兵が使い現在でも乗馬でやる。
同側の前足と後足を同時に出すことで上下の揺れが少ない。✅ダブル・サスペンション・ギャロップ…
— ユウキ@ブログ×体の使い方 (@yukitakeblog) October 30, 2024
体の横で縦向きに8の字を描くと「モデルウォーク」は簡単になる
モデルウォークのやり方
- 1.どちらかの足を前に出す
- 2.両手とも親指をしまう(詳細は後述)
- 3.前に出した方の手を親指はそのままに小指から手の平を巻き取るように指を曲げる
- 4.指を曲げた方に体重がかたむくのでそのタイミングで後ろの足を前に出す
- 5.交互に繰り返しながら歩く
膝曲げ歩きになる理由
最近は履かなくてもよくなり、ハイヒールやパンプスの本場であるドイツやフランスでは履く女性は皆無であるそうだ。たしかにつま先立ちのまま四六時中立って歩くことは、「趾先立ち」で生計を立てているプロのバレリーナでも難しいと思う。
とはいえ日本では「履きたい」という人は別として、レディーススーツの履物はいまだにかかとが高い靴が主流であり、さらに会社によっては制服であるところもあるとか。
ここに西洋人から見た、日本人は歩き方が下手であることに加えて、女性の場合
- つま先を内に向ける
- ひざを突っ張る
- ひざの間が腰幅に広がる
ことで歩く人が多くみられる。
ハイヒールはかかとが不安定なので腰幅で歩いた場合、足首が内外に倒れて捻挫したり靭帯を断裂する危険がある。
とはいえそれでも履くためには、モデルが今すぐに撲滅したい「おぞましき膝曲げ歩き」で歩くしかない、のではなく、やり方とその理屈を知ってしまえばむしろ簡単になる。
「ハイヒールを履いた最初の人物はルイ16世という男性である」という事実はあれど性別と経過のことはここでは書かない。
ということでやり方を書く。
やり方
- 1.片方の足を前に出す
- 2.体の横で手で縦に8の字を描く
- 3.耳の後ろを引き上げながら歩く
解説
体の横で描く8の字
- 前にある足:骨盤を後ろと下に下げる→小指から手の平をすくい上げる
- 後ろ側の足:骨盤を前と上に出す→人差し指から手の甲をかぶせこむ
これを体側に沿って繰り返すことで8の字を描く。
ここでのコツはひじの動きである。
- すくい上げる→ひじの内側を後ろに引く
- かぶせこむ→ひじの内側を体側に沿って下げる
ひじの内側は肩と骨盤の動きをリードするのでこちらに意識を置く。
慣れてくるとひじの内側の上げ下げだけでできるようになる。
耳の後ろを引き上げる
うなじが引き上がるので肩が落ちて背中に力が入るので下を向いてバランスを失くすことを防ぎ、背骨を立てることができるのである。
ねじらずに向きを変えることの転用
これは別記事で描いた「膝をねじらずにターンする」ことの応用である。
参考にした書籍では
- 骨盤の上下運動
- 背骨をくねらせる
- 親指を体の中心につけるように脚に置く
とあるが、ここに
- 骨盤の上下運動→体側の縦向き8の字
- 背骨をくねらせる→胸と腰の横回転
- 親指を体の中心につけるように脚に置く→親指をしまう
とすることで簡単になる。
体側に沿って「8の字」を描くと急激なターンも簡単になる
体の向きを変えるときに腰をねじることで痛めていると思います。腰をかばって向きと変えようとすると、今度はひざをねじるので、それが原因で膝を痛めることになります。実は手の使い方を変えるだけで解決するのでその方法を学びましょう。
「親指をしまう」の意味
なお「親指をしまう」の意味は、親指の付け根を豆状骨を通って中指の付け根に向かい合わせるように寄せることである。
こうすることで肩甲骨の内側が肋骨に密着するように背骨に近づくので、肩甲骨の内側を下げることができる。片方だけ親指をしまうと、背骨のほうが肩甲骨に近づくので体重の移動が簡単になるだけでなく、小指の巻き取りで下にも、後ろにも下がるので、反対の足は骨盤がななめ上に前に出ることで、出さなくても自然に出るのである。
ファッションショーモデルが疲れない理由
ファッションモデルが疲れにくい理由は上記のとおりの
- その①:骨盤で歩く
- その②:バランスは背骨で取る
ことなのであるが、そのほかにも、
- 骨盤を後ろに引く:バックを利用する→反対の足が前に出る
ので、足は出さず、あくまで骨盤の真下にくるように骨盤を動かすのである。
胴体の回転の軌道を床に書くと、「前後に反対に回る横向きの円が一本の線の上で半円を描く」動きになる。
モデル歩きの利点【ないならとっくにやめている】
「日本人は西洋人の真似をしなくてよい」
その通りでございます。はい。
とはいえ、花道のようなランウェイの間だけとはいえモデルがあのくねらせた歩き方をするのは何か利点を見出しているのかもしれない。私は背中に力が入ることで背骨が立つことだと思う。考えられるその目的は、
- 自分を大きく見せる
- 伸ばしている状態が美であることの実現
だと考えている。戦いの手段が知恵比べであり、山に近づけば出会うのはオオカミというヨーロッパという土地で暮らしてきた人の積み上げである。
見た目の美しさの理由
見た目がなぜか「キレイに」見える理由は
- 歩いているとき:同側の骨盤を下げる→肩の下がり
- 立っているとき:股関節を開く→ヒップアップ
である。
肩の下がり
小指を巻き取るように手の平をすくい上げると肩先が下がり、さらに親指をしまうことで肩甲骨の内側が下がる。その結果、肩甲骨がぶら下がり、肩の力を抜くことができるのである。
ヒップアップ
お尻が締まる理由は大殿筋の作用にある。
大殿筋のはたらきは脚を
- 伸ばす
- 外に回す
はたらきがある。
立った状態にするとわかりよいので、立った状態で解説する。
片方ずつやる。はじめるほうは左右どちらでもいい。
- 1.ひじの内側が後ろに下がるように手の平をすくい上げる
- 2.骨盤が開くと同時に踵の内側を前に出しながらつま先が外に開く
- 3.反対側も同じようにしてから耳の後ろを引き上げる
足が少し前に出るかもですが、それは下を見たことでつま先にかかった体重によって足の回転中心が運ばれたからで、慣れると趾の付け根と踵の入れ替えだけにできるので大丈夫です。
- つま先を開いたとき→外に回す
- 耳の後ろを引き上げたとき→それに連動する骨盤の前傾の作用で伸ばす
伸ばしながら外に回すことで大殿筋の縞の向きどおりに縮むことで、骨盤の前傾と耳の後ろによる腹筋の引き上げが釣り合い、腰を反ることでごまかすことなく、お尻を引き上げることができる。
力が入っているような感じがしないのは、足腰の筋肉に偏りなく力が入っているからである。
アイドルキャラのポーズ【くねらせているのは動きの結果】
上記の方法で「気をつけもどき」をすると下記のことが見えてくる。
- 肩が下に後ろに下がる:股関節からつま先を開く→外股に見える
ということはアイドルキャラのポーズはモデルウォークを見た人が最も印象に残る瞬間を切り出し、立っているときの姿は止まった後か、歩き出す直前ということになる。
いずれにせよ外向き、内向き問わず、かかとの軸につま先を横に向けて、足首を内外に倒し、膝をねじった状態で立ったり、歩いたりすることとはまったく別のものである。
上半身の動きは「草取りの動き」
参考:岡田慎一郎の古武術介護と身体の使い方研究室
上半身が
- 上下で
- 横向きに
- 互い違いに回転する
ことは,
後ろにある脚に体重をかけないことが目的である。これは草引きの作業のためにしゃがみながら歩くときに「ついている膝に体重をかけないために、立てているほうのひざに体を傾けることと同じである。
低い姿勢であろうと、膝を伸ばしていようと、股関節を中心に全身運動をしているという観点ではモデルウォークも草取りの動きも実は同じなのである。
応用例【3つある】
その①:疲れない「気をつけ」
「ヒップアップ」の繰り返しになるが結構何でも使えるのでもう一度書きます。
片方ずつやる。はじめるほうは左右どちらでもいい。
- 1.ひじの内側が後ろに下がるように手の平をすくい上げる
- 2.骨盤が開くと同時に踵の内側を前に出しながらつま先が外に開く
- 3.反対側も同じようにしてから耳の後ろを引き上げる
足が少し前に出るかもですが、それは下を見たことでつま先にかかった体重によって足の回転中心が運ばれたからで、慣れると趾の付け根と踵の入れ替えだけにできるので大丈夫です。
- つま先を開いたとき→外に回す
- 耳の後ろを引き上げたとき→それに連動する骨盤の前傾の作用で伸ばす
伸ばしながら外に回すことで大殿筋の縞の向きどおりに縮むことで、骨盤の前傾と耳の後ろによる腹筋の引き上げが釣り合い、腰を反ることでごまかすことなく、お尻を引き上げることができる。
力が入っているような感じがしないのは、足腰の筋肉に偏りなく力が入っているからである。
その②:NARUTOの走り
参考:岡田慎一郎の古武術介護と身体の使い方研究室
「手を後ろに伸ばして」、「前傾姿勢のまま」走ることを言うけれど、ほとんどの人がやめる。その理由は目立って恰好が悪いことであるが、それよりも
- 肩が上がる
- 猫背になる
- 体が後ろに傾く
- 地面を思い切り蹴る
ことで前傾姿勢による倒れることへの恐怖心からブレーキをかけながら走ることになる。これは同時に骨盤を後ろに傾けながらひざから下を前に出すことになる。つま先で着地と蹴りだして走るフォアフット走法で多くの人が膝を痛めケガをする原因になっています。
だからこそ床をパンチするのである。
床をパンチすることと小指からひじの内側を巻き上げることで、
- ナンバ歩き:同側の手足を同調させながら出す→釣り合い歩行1
- ねじらない方向転換:ひじの内側の出し入れで股関節を中心に回る→釣り合い歩行2
が組み合わさるので、
- 1.手の甲を人差し指側からかぶせこんで床をパンチする
- 2.反動で上がった足を小指側から手の平をすくい上げる
- 3.パンチしたほうの手はそのままに、ひじの内側を後ろに下げると連動して骨盤が後ろに下がる
- 4.回転した骨盤の動きで反対の足は上がるので、同側のひじの内側を、小指を巻き込むように手の平をすくい上げながら前に出す
- 5.足が上がる動きが止まった瞬間にかぶせこみながら床をパンチする
以下その繰り返しで走る。
小ネタ
床をパンチした直後にひじの内側を後ろに下げると、手の形が床をひっかくような形になると思う。手の形はそのままでOKで、大事なことは、その形を足でも同時にすることである。
その形によって、土踏まずで地面と掴んでから趾先で引っかけることで、「床を前から引っ張って、最後まで引ききる」ことができるようになり、横から見ると、自転車のペダルの動きである「踏み・引き・返し」の三角形で動くと同時に、前から見ると、犬猫や馬が前足を踏み込むとき寄せながら前に出すことができ、
床をパンチした直後にひじの内側を後ろに下げると、手の形が床をひっかくような形になると思う。手の形はそのままでOKで、大事なことは、その形を足でも同時にすることである。
その形によって、土踏まずで地面と掴んでから趾先で引っかけることで、「床を前から引っ張って、最後まで引ききる」ことができるようになり、横から見ると、自転車のペダルの動きである「踏み・引き・返し」の三角形で動くと同時に、前から見ると、犬猫や馬が前足を踏み込むとき寄せながら前に出すことができる
これはモンゴルの乗馬の方法である側対歩と、ドーベルマンやチーターのダブル・サスペンション・ギャロップを同時に行っています。以下参考動画。
参考:タイムストップ
参考:ペットを飼いたい!
- 側対歩→同じ側の前足と後ろ足が一緒に動く姿勢
- ダブル・サスペンション・ギャロップ→左右の足をそろえて動かし背中をバネのようにして走る
のことで、
- 左右では側対歩
- 同側ではダブル・サスペンション・ギャロップ
になる。ここに
- 脚と股関節は手球操作の動きで足を上下する:同側の手足が一緒に動く→釣り合い歩行1
- 体側8の字でよるひじが動き回転する:背中の動きが前後(上下)のバネにする→釣り合い歩行2
となるので、
- 釣り合い歩行1:手と股関節の同調→側対歩
- 釣り合い歩行2:背中の上下運動→ダブル・サスペンション・ギャロップ
の組み合わせとなることで、走るときの一番の課題である、「かかとで蹴って体が上下に動く」ことと、片方だけで背中を上下して「脇を左右にねじる」ことで起きる上半身と下半身の分断をなくすことができるのである。
とはいえ、アニメの動きを観察してこう思ったのであって、実現できるのかというと「希望は持てる」程度のレベルであるので、あしからず。
その③:ボールを投げる
野球をしている人に限らず球技をしている人は、ボールを投げようとしてひじを痛めていませんか?
実はボールを投げるときにひじをねじる必要はない。ひじをねじる理由の多くが腕を振ってボールを投げるためなのであるが、これはひじの内側の断裂という大けがの原因であるためにしなくてもいい。
たしかに大人であれば手術をいう手段もあるにはあるが、成長期の子どもには可能な限り避けるべきだと思う。
とはいえ「腕をねじることなくボールを投げるのか?」というと、ある。
なぜならその回転運動の位置を腕から胴体にして、さらに回転中心を固定して大きく回すのではなく、それをなくしてお互い反対向きに円が回るようにすれば、「円は小さいけれど素早く回る」ことでボールを投げる目的である「速いボールを投げる」ことができるのである。
体の横で縦向きの8の字を描くことは同じであり、その効果を簡単に知ることができる方法は以下の通り。
右で投げる場合
- 1.腰幅よりも足を広げて立ち、左足のつま先をできるだけ横に向けておく
- 2.左手は手をかぶせこみ、右手はすくい上げることで、右肩を下げる
- 3.左手をすくい上げる動きを使ってひじの内側を背中に向けて引く
- 4.同時に入れ替わるように右ひじの内側が上がりながら前に出る
- 5.股関節を折りたたむ力で投げ終わっている
となる。
腰と肩を入れ替える回転運動は股関節を中心に動くことでねじらずに向きを変えるだけでなく、体幹のパワーの源であるあばらを動かすことになるので、腕を振る必要がなくなる。むしろ一番力がある体幹の邪魔をしなくなるので、ラクに投げることができるだけでなく、ひじのねじりによるケガを防ぐことができるのである。
ちなみに
- 草取りの動き
- 疲れない「気をつけ」
- NARUTO走り
- ボールを投げる
- ねじらずにターンする
ことの動きを図形にするとすべて同じになる。
まとめ
- 「モデルウォーク」を簡単にする方法:股関節を中心に動く→あばらから体幹が動く
手足という末端はそのための指令であることを徹底することが動くことで引き出せる体幹の力になる。
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note
» つま先とかかとの入れ替えが股関節の動きを主体的にして途切れない全身の連動になる