Written by Yuki Takemori

滑るような移動ができるようになるトレーニング法【鉄人28号歩き】

ライフ 歩き方

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自分の体を観察しない人は読まないでください。

脚が高く上がらないのだけれど、どうしたらいいだろうか。ひざを胸の近くまで上げたいのだけれど、どうしても骨盤のあたりで止まってしまいます。歩くたびにドシンドシンと杭を打つような歩き方になるので、足元が軽く滑るような移動ができるようになるトレーニング法を知りたいです。

こういった疑問に答えます。

まずTwitterをご覧ください。

滑るような移動するには、仙骨に手の甲を置くと簡単にできるようになります。
骨盤を無理なく後ろから押せるようになるために蹴らなくても足が自然に上がるようになります。
本当に強い人は蹴る動作に頼りません。
蹴らずに歩いてみましょう。
つま先を先に出すだけ。

骨から体を動かすテクニックを発信しています。
参考になったら「いいね」よろです。

本記事の内容

では解説します。

1.滑るような移動ができるようになるトレーニング法

鉄人28号歩き

1.どういうものなのか

「歩くときに蹴らない」
これだけです。
手を振ることによる、わき腹をねじりをなくすことで、下半身のゆるみや遊び、足首とひざのふらつきがをなくす歩き方です。
緊張したふくらはぎが体をそろえるので、膝の曲げ伸ばしがなくなるので負担が減ります。

2.どうやってやるのか

  • 1.つま先を正面にして体に任せて膝をゆるめる
  • 2.骨盤をしゃくる
  • 3.どちらかの足が勝手に上がる
  • 4.ふくらはぎの緊張に合わせて膝と上半身を同時に前に出す
  • 5.繰り返して歩く

3.コツ

ブレーキの反動を活かすことです。
骨盤をしゃくった瞬間に勝手に足が出るのですが、あれは体が後ろ向きになったことで前に進もうとする動きにロックがかかることで、蹴って進んだり、倒れる力を利用するよりも大きな力を出せます。

車の路上教習のときに一回は必ずやるあの「ガッコン」です。
あの瞬間は、特別なものではなく、普通の暮らしで普通にしています。

例/

・濡れた手を振って水を払う
・金槌で釘を打つ
・怒って叩いた机

などです。

2.本当に強い人は大股で歩かない理由

参考:岡田慎一郎の古武術介護と身体の使い方研究室

巷の腕振って大股ウォーキングとは真逆になります。

歩くとき「足が体の前に出て着地する」と思ってるのですが、実はしていないのです。
実際には足と同時に体は前に出てるから、相対的な位置関係では足は前でなく体の下にあります。
足をまず振り出すのではなく、体と一緒に前に出ているのです。

ところが足が固まってると脚が先に前に出て、そこに足が追いつく形でからだがくるという、足が先に来るかたちだと後ろ向きに体を蹴るはたらきが毎回床や地面をガンッと蹴るからひざと腰に衝撃がきてしまいます。

このように足先だけで歩くことの常態化により痛める理由は、前に行きたいのに後ろ向きのブレーキの力を生み出しているからです。
だから足と同時に体は前に出して歩のです。

重いものを担いだときに足が腰の下からズレて負担になりますが、このときに足が腰の真下にあるとラクです。

練習の方法は、

  • 胸から前に出る上半身主導の動き
  • 膝から前に繰り出す下半身主導の動き

同時にやるとひざと胸が常に同時に前に出ます。
バックするときも同じです。

歩くときはひざ下は脱力していたいので、膝から垂直に床に置きたいですね。
実は歩くときに膝の曲げ伸ばしは不要で、足裏を床に均等に着地することが大事です。

足のアーチはクッションのためにあり、なるべく広い面積で当たった方が衝撃が分散するのです。

最近はひざをピンと伸ばして、大股で歩くことでスピードを出すことが常識です。
とはいえ、それはどこも道がアスファルトで舗装されているからできることです。
例えば田んぼのあぜ道とか里山、海沿いの砂浜でこの大股歩きをすると、

  • かかとを滑らせ背中を打つ
  • つま先を滑らせ顔を打つ

ことに相成ります。

実際に山岳レスキューの隊員や軍隊、自衛隊の演習にある100日行軍は巷の大股ウォーキングはしません。
理由は簡単。
リアルに、

  • 踏みしめ→スリップ→転倒→滑落→死亡

します。

それにこの歩き方は、長距離を歩けるスタイルというだけではなく、ひざを少しゆるめて、揺れながらバランスをとる体の自然な欲求です。

繰り返しですが、巷の腕振って大股ウォーキングとは真逆になります。

3.後傾していいことは?

参考:システマ東京チャンネル SYSTEMA TOKYO channel

単純に切れ目のない動きができるから

意外なことだが軍隊、学校の「気を付け」はいい姿勢ではない。
理由は簡単で、特定の姿勢に固まるからだ。

これは球技をしている人でも「ある一瞬の状況」を切り取ると、むしろ格闘技をしてる人よりも理解は速い。

サッカーにしても野球にしても、蹴られないようにしたり、ボールをキャッチするときにぶつからないようにしたりと、目の前の人を相手にしてどうにかしようとすること自体は、空手やテコンドー、果ては軍隊格闘に至るまで同じである。

この瞬間の体の在り方が上手い下手を分け、さらには職場や路上でサバイブできるかの分かれ目になると言ってもいい。

下手であるあなたが上手くなるにはこれをまねすればいいだけである。

股関節をあえてしゃくるようにする

簡単に言うと、あえて骨盤を後傾するような感じにセットする。
そうすると何がいいかっていうと、単純に脚が上がる。
だからマーシャルアーツから観ると周りから押されたり、何かしたりするときに身軽に動けくことができる、衝撃を逃がしやすい立ち方である。

とはいえ、このときの姿勢は、脚を上げるにはいいが、前にダッシュするには向いてない。
理由は簡単で、骨盤が後ろに倒れるとバックをしやすいようにブレーキの力がはたらくからだ。
マーシャルアーツだと前から攻めてきた相手を後ろに下がる力を利用することで横にずれる動きでかわすことが結構ある。
なので後退しやすい方がよく、システマの特徴である衝撃を受け流すことには向いている。

逆に前傾では脚が上がりにくい反面、尻関節の動く範囲が後ろになるにしたがって、重力と体重を使って前に進みやすくなる。
とはいえ、前傾は吸収した衝撃を地面に刺してしまう人が多い。

彼らの特徴は骨盤の後傾をうまくできない、出っ尻であることである。
これは走るにも向いていない前傾であり、膝が腰より上に上がらないので見分けるのは簡単である。

なぜかというと、耳より後ろに尻関節があるからだ。
耳とくるぶしの間のラインに尻関節があればよく、そのライン上で前傾してればいいのだが、腸腰筋の動きが見えやすい停止部の近くにある鼠径部で収縮の緊張が余計にあるから、背骨を反ることで骨盤の動きを代用している。

原因は普段の座るときの姿勢にあると考えられる。
たいていの人は骨盤を後ろに倒しており、このことにより腸腰筋が緊張した状態で固定される。
そのその影響が出っ尻というかたちで現れていると考えられる。

そのためかかとでついた衝撃を地面に突き刺し、親趾の付け根で蹴りだすことでしか前に進む力を得られないのだろう。
通勤の時間帯に小学生から勤め人問わず、体全体を大きく上下して歩く人が目に付くのはその影響だろう。

繰り返しになるが、まず骨盤を前にしゃくろう。

"尻"関節は裏側につく

股関節の位置取りを間違えている人も多いです。

骨盤の出っ張りから恥骨、大事なトコを裏と表の境目として、骨盤を表と裏に分けた場合、

股関節は裏についている

ということは、股関節はお尻の関節で英語では「hip joint」となります。
なので、後ろから股関節を押すようにするといいです。

手の甲を仙骨に置こう

ちなみに仙骨に手の甲を置くだけで「腰をしゃくる」ことは簡単にできるようになります。

手の甲を置くことで緊張することなく、出っ尻に制限をかけることができ、骨盤の裏につく尻関節を骨盤ごと前に出すことが簡単になります。

つま先を正面に向けよう

実は骨盤の傾きはつま先に出てきます。

多くの人はたいていこのどちらかだと思います。

  • 男:外向き
  • 女:内向き

これで、骨盤は足裏にかかる体重の移動に従って、

  • 外向き:後傾
  • 内向き:前傾

になります。

これは素人でも簡単に見分けがつきます。
例えば女性の場合、内向きのつま先で、ふくらはぎ、太もも、お尻が外に張り出した状態の人を少なからず見かけます。
男性もつま先を開いたままお腹を突き出すことで歩いている人を見かけます。
女性は若い人を、男性は年配の人にはっきりと見ることができます。

とはいえ、どちらの状態も偏った重心のバランスをとるために「悪い前傾」になります。
そこで、どうすればいいのかというと、繰り返しですが、

つま先を正面に向けましょう

足裏にかかる体重の偏りがなくなり、腰の傾きをなくし、”骨盤を立てる”ことができます。

詳細はこちらの記事を読んでください。

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» 岡田慎一朗の公式サイト

根拠

さらに学習を深めたい方はこちらの参考文献からどうぞ。